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原点回帰の浦和ユースが4戦ぶり勝利(浦和ユースvs市立船橋)

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[5.9 JFAプリンスリーグ関東1部6節 浦和ユース 4-0 市立船橋高 埼玉スタジアム第4G]

 JFAプリンスリーグ(U-18)関東第6節で5位の市立船橋高(千葉)と7位の浦和レッズユース(埼玉)が対戦。浦和が4-0で快勝した。

 初心に立ち返った浦和が4発勝利で4戦ぶりの勝利を挙げた。開幕戦で流通経済大柏高(千葉)を3-0で撃破するなど開幕3連勝を飾った浦和だったが、首位決戦となった第4節の横浜FMユース(神奈川)戦を1-4で落とすとその後立て続けに3連敗。堀孝史監督は「(チームの成績が悪く各選手に)自分が決めてやろう、という気持ちが強く出すぎていた」と分析する。
 そして選手たちに「良かったときと、悪くなったときと何が違うのか。チームとして点を取ろう」と諭して迎えた市船橋戦。各選手が「チームのために」「ボールを触らなくても攻撃に参加」する姿勢を出した浦和はそれぞれが果敢に、献身的に動き回ってスペースをつくり出し、そこを正確なパスワークで突く本来の姿を取り戻した。

 試合開始わずか4分にMF藤野友則が2戦連続完封中の堅守を誇る市船橋のゴールをこじ開ける。ただ、その後は縦に速い相手の攻撃にDFラインが破られる場面があった。22分には中盤でボールを失うと市船橋MF石原幸治に独走を許し、MF高橋秀宜に決定的な左足シュートを放たれるなど、速攻の脅威に何度もさらされた。

 それでも41分、右サイドから切れ込んだMF若井祥吾の右足ミドルを市船橋GKが後方へそらす痛恨のミス。落胆を隠せない相手に対して浦和は畳み掛けると43分、左サイドでボールを持ったMF矢島慎也がスペースへボールを送る。これで抜け出したFW矢島倫太郎が一気にゴールへと迫ると、丁寧に出されたラストパスを詰めていたMF礒部裕基が押し込み3-0とした。

 後半、不用意にボールを失う場面が増えた浦和は攻撃のリズムを欠き、市船橋のMF菅野将輝やMF松野央資らに決定的なシュートを打ち込まれる。だが、23分に菅野がGK不在のゴールへ放ったシュートをCB広瀬健太がゴールライン上でクリアするなど集中力を切らさなかった浦和守備陣は、その後ピンチを迎えながらも懸命な寄せで相手のシュート精度を狂わせて無失点で試合を進める。

 チャンスを活かせなかった市船橋は36分にFW水谷達也が2枚目の警告を受けて万事休す。43分に矢島慎也のヘディングシュートでダメ押した浦和が4-0で勝利をおさめた。
 「今年の子たちは選手同士がよく自分たちで話し合っている」と指揮官が評する10年の浦和。ボールを奪いながらも直後に奪い返される場面が何度か見られるなど課題を残したが、自分たちのサッカースタイルの確認と自信を取り戻す勝利で5位へと順位を上げた。

<写真>前半43分、3点目のゴールを決めた浦和ユース・磯部(左)がアシストの矢島倫と喜ぶ
(取材・文 吉田太郎)

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