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W杯監督インタビュー:韓国代表ホ・ジョンム

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W杯出場チーム監督インタビューの第19回目は韓国代表を率いるホ・ジョンム監督。W杯での目標を語る。

―ズバリ今回のW杯における韓国代表の目標は?
「優勝トロフィーを手にし、韓国に持ち帰ることです。この野心は少し厚かましいかもしれませんが、全ては一歩一歩、完成するものだと信じています。韓国代表は8年前、ホームでW杯ベスト4入りを果たしましたが、だからと言って今回のW杯で同様の結果が得られるとは限りません。世界の強豪との実力の差を冷静に見つめなければなりません。そういう意味では今回のW杯における最初の目標は、ベスト16入りすることです」

―韓国代表選手の中にはヨーロッパのリーグでプレーしている選手も多いですが、彼らの参加でチームに質的変化がもたらされましたか?
「はい、そうです。それは我々がベスト16入りするための重要なポイントです。パク・チソンパク・ジュヨンキ・ソンヨンイ・チョンヨンらはいずれもヨーロッパでプレーしており、いずれも今シーズン活躍しています。彼らはレベルの高い試合のリズムに慣れていますから、チーム全体のレベルアップに作用すると思います。
ただ、チーム全体に良い影響をもたらすと同時に、W杯への準備の面で若干問題もあります。例えば、ヨーロッパでプレーするこれらの選手は、かなりギリギリにならないとチームに合流してトレーニングをすることができません。こうなると、チーム全体の連携プレーがスムーズに行かないなど影響が生じます。基本的に、韓国代表は全員サッカーをモットーとするチームですから、スター選手の個人プレーに頼るわけにはいきません。また、彼らはヨーロッパで1シーズンプレーしていますから、W杯の開催期間中、コンディションを最高の状態に持っていけるかどうかも疑問です。このほか、パク・ジュヨンはケガをしており、W杯開催時にどのようなコンディションになっているか、心配です」

―韓国代表がW杯で好成績を挙げるためのキーポイントは何でしょうか?
「韓国はこれまでに何度もW杯出場を果たしていますが、いつも悲壮感があります。目標を達成しなければならないというプレッシャーが却って障害となっているのです。ですから、今回のW杯では、まずこの問題を払拭しなければなりません。楽しくW杯に参加するというような気持ちでW杯を戦うことが大切だと思います。
今回の韓国代表は大きくレベルアップしています。私自身もかつてW杯の試合でグラウンドを駆け回ったことがありますが、相手を恐れず、自分の実力を100%発揮するためには心理的なプレッシャーを払拭しなければなりません。監督はまず、『褒めることのパワー』を信じ、チーム全体にこの種の自信を植え付けなければなりません。これは大変必要なことです。しかし、これは一人の考えではありません。選手たちは、『やってみよう』『自分たちならできる』という強い意志を持っています」

―韓国代表選手は準備万端ですか。今年の韓国代表はあまりスムーズに勝っていないようですが……。今年初めに0-3の大差でこれまで長い間負けたことのない中国に負けていますね。
「東アジア選手権の成績には何の参考価値もありません。あれは、W杯に参加する選手を選抜するためのルートの一つに過ぎません。あの試合に韓国代表が最強のメンバーで臨まなかったことは誰もが知っていることです。選手たちは既に困難に打ち勝つ準備ができていると思います。去年と今年の2回、ヨーロッパ遠征を行ったことが彼らの自信につながっています。特に、3月にイングランドでコートジボワールと対戦した試合で2-0で勝ったのは全力で『愉快な挑戦』に挑んだ結果です。韓国代表は試合の2日前に到着したため疲労が残っていましたが、ディディエ・ドログバら世界レベルの選手で構成されるコートジボワール代表を破りました。これは選手の大きな自信につながりました。我々は強敵とも対等に戦えることを認識できたのですから、W杯に自信を持って入れます」

(取材・文 馬徳興・傅亜雨?殘・・・・詞・・・洫

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