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本田はすべての人に感謝、「批判してくれたことにも感謝している」

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[6.29 W杯決勝トーナメント1回戦 日本0-0(PK3-5)パラグアイ ロフタス・バースフェルド]

 自国開催以外のW杯で初勝利をもたらした決勝点。世界を驚愕させた無回転FK。不慣れな1トップで見せた強靭な個の力。今大会、MF本田圭佑が見せたパフォーマンスは日本にとって未来への希望となった。

 「(PKを)外したコマさん(駒野)は責められない。内容はパラグアイの方がいいサッカーをしていた。結果がすべて。順当な結果だと思う」

 まずはDF駒野友一をかばい、次に敗戦を真摯に受け止めた。そして、感謝の言葉を続けた。

 「明日の記事には“応援してくれたファンの皆様にありがとうございます”と言っていたと必ず書いてください。多くの人が批判してくれたことにも僕は感謝している。目標は達成できなかったけど、批判する人がいなかったら、ここまでも来れていなかったかもしれない出来だった。今日の結果で残念に思っている人もいると思うけど、ありがとうございますという言葉を伝えたい」

 国際Aマッチ4連敗で臨んだW杯。苦しかった日々。本職とは違う1トップの葛藤。さまざまな批判も浴びながら、それさえも力に変え、チームは団結していった。カメルーン戦の勝利で取り戻した自信。自国開催以外では初の決勝トーナメント進出を決め、次は史上初となるベスト8への挑戦だった。しかし、あと一歩届かなかった。

 「サッカー人生はまだ続く。全員がそう。出た選手も、出てない選手も、何が必要かをこの大会で感じることができた。それを4年間でどう埋めるか。生半可なことではない」

 4年後に向け、攻めに行く姿勢の重要性を強調した。「そこにこだわってきたけど、俺は物足りなかった。すべてはそこだと思う。次は違うスタイルで? そういう風に思う。そのためにはすべての技術の部分を向上させる必要がある」。日本では絶対的なエースとしての地位を確立した。しかし、ここで満足する男ではない。本田がさらなる進化を遂げたとき、日本はさらなる高みへと上ることができるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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