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日本凱旋会見。岡田監督会見要旨

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 南アフリカW杯で、自国開催以外では初となる16強入りという快挙を成し遂げた日本代表が1日夕、関西国際空港から帰国した。

 岡田武史監督をはじめ、選手やスタッフらがロビーに現れると、駆け付けた約4200人のファンが暖かい声援&黄色い声援を送った。選手たちは一様に笑顔をみせファンの出迎えを喜んだ。

 なお、田中マルクス闘莉王は父親が病気のため、南アフリカからチームと離れてブラジルに向かい帰国はしなかった。指揮官や選手は到着後、近隣のホテルに移動して記者会見を行った。

以下、岡田監督のコメント

「我々の予定よりは、少し早い帰国になってしまったことを残念に思います。できればもう1試合、1試合でいいからやらせてやりたかった。このチームは本当に素晴らしいチームだったので、もう1試合やらせてやりたかった。出場している選手、出場していない選手に関係なく、みんながチームが勝つためにということを考えて、そのために何をするんだ、チームが勝つためにということを前提に、考えて、動いてくれた)佑發燭・気鵑洛・・僂鮑遒辰討④燭・い修涼罎任皹、2を争う素晴らしいチームだった。ピッチの中でも日本の代表として、日本人の誇りをもって、脈々とつながってきている日本人の魂をもって戦ってくれた。この選手たちを本当に誇りに思います。こういう素晴らしい選手、スタッフと一緒に仕事ができて本当に幸せだなと思います。

またサッカー協会、Jリーグなどなど関係者の皆さんのサポート、そしてスポンサーのみなさんの支援、またこのチームを信じて応援し続けてくれた人達の想いは伝わりました。その一つ一つの想いは小さいかもしれませんが、どの一つの小さな想いもなくては、今の我々はなかったと思います。そういう意味では、サポーター、関係者の皆さんに心より感謝申し上げます。我々のワールドカップはこれで終わってしまいましたが、選手たちはまだまだ前に向かって進んでいかなくてはいけません。彼らはいろいろな場所でいい時も悪い時も懸命に前に進んでいくと思います。私ともう一緒に仕事をすることはないかもしれませんが、彼らを応援して、成功を祈ってやりたい。ぜひ多くのサポーターの皆さん、メディアの皆さん、ここにいる彼らを温かい目で見守ってやってほしいと思います」

―16強に勝ち上がった要因は?
「そんな簡単に分析できる問題ではないが、1つは基本的に日本人の良さを生かそう、一番最初に言った、接近、展開、連続ということと、運動量で負けない、ボール際で負けないという基本的なことを忠実にやりとげた。おそらく互角の戦いをすればそこそこ、同じくらいのチャンスも作るでしょう。でも、これは誰が悪いということではなくて、日本のサッカー、アジアのサッカーは、決定力の差で負けてしまう。ならどうしようというようなところからの考え方を選手たちが自分たちで、イングランドやコートジボワールとやって肌身で感じて、これくらいならできる、これ以上やりすぎたらカウンターでやられる、ということを自分たちが感じて1戦1戦成長していったことが一番大きな要因だと思う」

―日本の選手は今後、どこを磨けばいい? 何が必要?
「環境だと思います。あのW杯での試合を年間5試合、6試合と南米予選やヨーロッパ予選のように、そういう中でできていれば彼らは必ず伸びます。もっともっと厳しい環境、プレッシャーの中で、相手が本気になった試合をもっとたくさん経験させてあげたい。それがあれば必ず彼らは必ず伸びると思う」

―素晴らしいチームになったといっていたが、就任から2年半、順調にチーム作りができたか? 監督の中でも山あり谷ありだったのか?
「チーム作りというのは、、、チームっていうのは生き物。そんな予定通りには絶対行かない。じゃあ2年後にこの選手が良くなるかは、分からない。そのとき、そのときにどうだろう? やはり、予選を頑張ってくれた選手でここにいない選手もいます。それは仕方がないことで、そういうことは当然、山あり、谷ありで、自分も、チームもいい時も悪い時もある。しかし目指すところ、やることは変わらず、という意味では、表面的には山あり谷ありで、私自身も苦しんだことはたくさんありましたが、あまり変わらずにやってきたかなと思う」

以上

(取材・文 FBN)

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