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[全国総体]筑陽学園とのPK戦制した!桐光学園が俊輔以来14年ぶり4強へ

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[8.5 全国高校総体準々決勝 筑陽学園 1-1(PK3-5)桐光学園 与那城総合公園多種目球技場]

 平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」は5日、準々決勝を行い、うるま市の与那城総合公園多種目球技場では初出場勢で唯一8強へ勝ち進んできた筑陽学園(福岡)と現日本代表MF中村俊輔(横浜FM)を擁した96年以来となる4強進出を懸けた桐光学園(神奈川1)が対戦。1-1からのPK戦を5-3で制した桐光学園が準決勝進出を果たした。桐光学園はあす6日の準決勝で市立船橋(千葉2)と対戦する。

 立ち上がりから互いのやるべきことははっきりとしていた。筑陽学園は堅守速攻で攻勢に出ると、桐光学園は篠崎拓也と菅能将也のダブルボランチを中心としたポゼッションサッカーで、筑陽学園を揺さぶってきた。

 前半は「相手のロングボールに対して、サイドバックを広げてビルドアップさせようとしたけど、セカンドボールが拾えなかった」と佐熊裕和監督が語ったように、桐光学園はポゼッションで上回りながら、筑陽学園のボールを奪ってから繰り出される精度の高いロングキックに対応しきれず、カウンターでピンチを招いた。
 特にエースストライカーの小室和也には「怖がってしまったのか、もっと強く行くべきところを引いてしまって起点を作られた」(佐熊監督)。小室はロングボールを受けると、一気に加速して何度もゴールに迫り、前半だけで4本のシュートを放った。どれもGK峯達也の冷静な対応で事なきを得たが、ピンチは桐光学園のほうが多かった。

 それでも桐光学園は前半終了間際の33分に左CKを得ると、篠崎のヘッドのこぼれを、PA外で待ち構えたCB福森晃斗が胸トラップから、鮮やかなハーフボレーを突き刺して、先制に成功する。

 1-0で迎えた後半、筑陽学園がさらに運動量を上げてきたことで、桐光学園は我慢の時間が続く。筑陽学園は小室を中心に絶えず果敢なアタックを続け、CB福森を中心にした桐光学園を切り崩しにかかると10分、ついにカウンターが結実する。MF福田量司のクロスに、中央で小室がヘッド。こぼれたボールを再び小室が蹴りこんで、同点に追いついた。

 白熱した攻防はその後スコアが動かないまま1-1でPK戦に突入。勢いがあったのは追いついた筑陽学園だったが、5人全員が決めた桐光学園に対し、筑陽学園は4人目のDF古田祥平のキックがGK峯に阻まれ、勝負あり。桐光学園が中村俊輔を擁した96年大会以来14年ぶりのベスト4進出を決めた。

(取材・文 安藤隆人)
写真協力『高校サッカー年鑑』

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