beacon

[全国総体]飛び出した新星!市船橋の2年生FW和泉が得点王獲得

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.7 全国高校総体決勝 市立船橋 4-1 滝川二 与那城総合公園陸上競技場]

 平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」の得点王は突如飛び出した2年生ストライカーが、7得点で獲得した。市立船橋のFW和泉竜司(2年)は1月の全国高校選手権優勝の山梨学院と対峙した3回戦で2得点を挙げると、続く立正大淞南との準々決勝ではハットトリックの大爆発。そして桐光学園との準決勝でも試合終了間際に決勝ゴールを決めていたFWは日本一を懸けたこの日も止まらなかった。

 0-1で迎えた後半25分、市立船橋はPAで滝川二DFからボールを奪ったMF石原幸治が左サイドを破りラストパス。ファーサイドのMF菅野将輝が丁寧に折り返すと、右足を振り抜いた和泉のシュートはDFを弾いてゆっくりとゴールへと吸い込まれた。

 今年は2度のケガに悩まされるなど出場機会はそれほど多くなく、ポジションを獲得して迎えた今大会もほぼ無名でのスタート。それでも前線であればどのポジションでもハイレベルにこなす万能型は、巧みなステップワークから繰り出すドリブルと絶妙なスルーパス、高いキープ力、そしてDFラインの背後を突くスピードと多彩な才能を発揮し、相手の脅威となり続けた。そして山梨学院戦を皮切りに得点力が一気に開花。他校の関係者から「あの子は“持っている”」と警戒される危険な点取り屋となった。

 勝つために、得点王を守るためにゴールを狙っていたFWは決勝での同点弾で2位に2差をつけて優勝と個人タイトルを獲得。これで周囲からのプレッシャーは高まりそうだが、「注目される方が自分は頑張れる。また結果を残していきたい」。大会を通して誰よりゴールを重ね、成長した男の言葉には自信がみなぎっていた。

(取材・文 吉田太郎)

平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」

TOP