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香川は左MFで先発か。新指揮官が求めるサイド攻撃のキーマン狙う

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 ブンデスリーガ・ドルトムントで司令塔を任され、早くもチームのキーマンとなっているMF香川真司が、新生日本代表の左サイドを任される公算が高まった。この日の戦術練習ではMF本田圭佑やFW森本貴幸、MF松井大輔のいるチームの左MFに配置された。

 「チームでやっているトップ下に慣れてきたけど、左サイドでも問題ない。ポジションは関係ないんで。攻撃的に行きたい? そうですね」

 スタメン出場の可能性が高まっている香川は、気合をみなぎらせた。ドイツではトップ下だが、C大阪や北京五輪代表、岡田ジャパンでは左サイドを主戦場とした。何より、ポジションどうこうよりも、日本代表戦に飢えている。

 「次のW杯を意識している。アピールして生き残りたい」

 南アフリカW杯はサポートメンバーだった。山村和也ら大学生とは違い、香川はC大阪のエースに君臨し、直前まで代表生き残りをかけた“サバイバル”に参戦していただけに、悔しい思いをした。サポートメンバーを辞退することも考えたが、帯同を決断したのは2014年のブラジルW杯で、主役として活躍することを目指しているからだ。

 「きょうは守備の練習をした。サンタクルスがポジションを替えてくるので、つかみどころをはっきりさせようという指示だった。運動量が必要になる」と香川は攻撃面だけでなく、守備面でもチームに貢献することを誓った。日本が熱戦を繰り広げた南アW杯のパラグアイ戦はスタンド観戦。自分が出ていたら、どういうプレーをするかイメージしながら見ていた。それをようやく、実践するときが来た。

 ザッケローニ監督は3-4-3や4-3-3を好み、サイド攻撃に力を入れる。パラグアイ戦、グアテマラ戦でアピールできれば、指揮官の求める“サイド攻撃のキーマン”になることができる。活躍次第では欠番となっている「10番」を任される可能性だって出てくる。南アの涙はブラジルで晴らす-。香川の“リベンジの旅”が始まった。

(取材・文 近藤安弘)

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