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「このチームの監督になれたことを誇りに思う」、ザックがアジア杯制覇に自信

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 アジア杯決勝・オーストラリア戦を翌日に控えた28日、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督、主将のMF長谷部誠(ボルフスブルク)が試合会場のカリファスタジアムで公式記者会見を行った。

 「ここまで来れたことには非常に満足している。決勝までのたどり着き方も選手をほめたい。厳しい戦いがありながら、1試合1試合チームはまとまって戦ってきた」。会見の冒頭、そう切り出したザッケローニ監督はアジア王者を懸けた最終決戦を前にチームの成長に自信を見せた。

 「決勝まで来れた要因を1つに絞るのは難しいが、頭に浮かぶのは団結力。ベンチからスタートしたメンバーも、ベンチのメンバーも1つになって戦っている。ベンチからスタートした岡崎、細貝、伊野波がゴールを決めているのは、まさにその象徴だと思う」

 相次ぐ故障者や出場停止というアクシデントを乗り越え、総力戦で決勝まで勝ち上がった。登録メンバーのうち試合に出場していないのは第3GKの権田修一とDF森脇良太の2人だけ。10人になっても、先制されても、そのたびに逆境をはねのけてきた若きチームに「団結力を持ち、チームスピリットもある。このチームの監督になれたことを誇りに思う」と実感を込めて言った。

 MF香川真司が右第5中足骨を骨折し、決勝は背番号10不在の試合となる。最後に訪れた最大の試練。代役はMF藤本淳吾が濃厚だが、「香川の代わりに入る選手は私の頭にある。彼のことは今大会中ずっと見てきたし、それまでもJリーグで見てきて、力があるのは分かっている。信頼してピッチに送り込もうと思っている」と言い切った。

 オーストラリアとの過去の対戦成績は5勝6分7敗(PK戦は引き分け扱い)。06年のドイツW杯ではグループリーグ初戦で悪夢の逆転負けを喫した。07年のアジア杯準々決勝ではPK戦の末、勝利し、ドイツW杯のリベンジを果たしたが、岡田武史前監督が率いた南アフリカW杯アジア最終予選では1分1敗。ホームで0-0のスコアレスドローに終わり、アウェーでは1-2と力負けした。

 アジア最強はどちらか。決着を付けるのにこれ以上の舞台はない。「決勝でオーストラリアという素晴らしいチームと対戦できてうれしく思う」。そう話した長谷部は「明日の試合は日本らしいサッカー、自分たちらしいサッカーをして、勝ちたいと思います」と力強く誓った。2大会ぶり4度目V、そして13年にブラジルで開催されるコンフェデレーションズ杯出場権獲得へ。いざ、決戦だ。

[写真]公式会見に臨むザッケローニ監督

(取材・文 西山紘平)

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