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海外組中心でコパ・アメリカ出場へ、J1実行委員会も参加を支持

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 日本代表が7月にアルゼンチンで開催される南米選手権(コパ・アメリカ)に海外組中心で出場することになった。

 J1実行委員会が12日、都内で行われ、冒頭で日本サッカー協会の小倉純二会長が一度は出場辞退を決めながら再検討することになった経緯などを説明。コパ・アメリカが開催される7月にJリーグの日程が組み込まれることに関し、原博実技術委員長から「Jリーグの状況を最大限に配慮し、リーグ戦の不公平感をできる限り抑える」との確約を得たことで、Jリーグの中西大介事務局長は「参加を支持する結論が出た」と、Jリーグとして日本代表のコパ・アメリカ出場に賛同することになったと説明した。

 ただし、Jクラブが無条件で協力するわけではない。中西事務局長は「一定数以上の海外組の選手をどこまで集められるか。それが条件」と指摘。参加の前提には日本代表チームが海外組中心で編成されることがあり、足りない部分を国内組で“穴埋め”する形となる。

 アルゼンチンサッカー協会のグロンドーナ会長は南米サッカー連盟が責任を持って欧州組の招集を保障すると明言。原委員長は「本来は拘束力のない海外組に(南米連盟が)働きかけてくれると言っている。であれば海外組をできるだけ集めて、そこに(国内組から)何人かの選手を足して行こうということ」と話した。「(南米連盟に)ある程度の人数以上を集めてほしいとお願いしている。それが参加する大前提。『それが集まらなかったら辞退になるが、それでもいいですか』という話もして、『それは任せてほしい。そこを心配しているなら信じてくれ』と言われている」と明かした。

 日本協会はすでに欧州組28人のリストを作成しており、帰国中のアルベルト・ザッケローニ監督と原委員長が電話で連絡を取り合い、実際にどの選手を招集するか調整を進めている。14日の理事会でコパ・アメリカ出場が正式に承認され次第、アルゼンチン協会への回答期限でもある15日までに参加の意思と、招集したい欧州組のリストを送る方針だ。

 そこから南米連盟が欧州の各クラブと調整に入るが、実際に何人の欧州組が招集可能か、その交渉結果を5月上旬をめどに回答を求め、そのうえで足りないポジションについて国内組から選考する。コパ・アメリカの登録選手は22人。原委員長は「海外組だけと言っても、現実的に足りないポジションもある。どうしてもJリーグの選手を何人か付け加えないといけない。その何人をどう選ぶかはザッケローニ監督と相談するが、『Jリーグの状況を考慮した形で選んでほしい』と話しているし、ザッケローニ監督もそれは理解している。『Jリーグの状況は必ず考慮する』と実行委員にも伝えた」と、各クラブの主力選手の招集は見送る考えを示唆した。

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[写真]J1実行委員会後、会見を行った日本協会の原博実技術委員長(右)とJリーグの中西大介事務局長

(取材・文 西山紘平)

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