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浦和、バルサ流新システムを導入も“明・暗”を露呈

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[5.15 J1第11節 浦和1-1C大阪 埼玉]
 浦和レッズはC大阪に1-1と連敗こそ3で止めたが、これで4月24日の名古屋戦を最後に、4試合連続で白星から見放された。この日はこれまでの4-2-3-1から、5試合ぶりに先発復帰を果たしたMF鈴木啓太をアンカーに置き、その前にMFマルシオ・リシャルデスとMF柏木陽介を置く4-1-2-3の“バルサ流”新システムを採用したが、良い部分と悪い部分が出る表裏一体の内容となった。
「攻撃が(FWの)近くで出来たというのは良かった。PA内に5人くらいは入れたから、あのゴールが生まれた。そういうのはある。課題? ビルドアップの部分がダメすぎる。相手が狙ってて、そこにプレッシャーに行って(ハイボールを)蹴らそうと。それはどこのチームもやってくるので、気をつけていかないといけない」
 柏木がプラス面とマイナス面があったことを明かした。攻撃面では柏木とマルシオがエジミウソンや原口元気らFW陣の近くでプレーできるため、攻撃に迫力が出た。前半8分に奪った原口の先制点は、新システムのプラス面が作用した。PA前でマルシオの横パスを柏木が受け、そこに原口が左から入ってきてシュートまで持っていった。柏木が前目に位置できたからこその連動性だった。
 マイナス面は、ビルドアップと守備面だ。DFラインからボールをつなぐ際、一番近い選択肢はアンカーの鈴木だけ。そこを相手に狙われた。実際、C大阪は2列目に乾貴士、清武弘嗣、倉田秋とテクニシャンを配置し、実際、DFラインと2列目の空いたスペースを狙ってきた。そして前半35分には、永田から鈴木へのパスが清武にカットされて持ち込まれ、失点している。
 当然、守備面も手薄になり、カウンターを食らいやすい。いくら運動量が多い鈴木とはいえ、1人では対処しきれない。実際、鈴木は後半30分、足をつらせて途中交代している。
 柏木は「前がかりになる分、啓太さんとかあのポジション(アンカー)の選手に負担がかかる部分がある。もっと声を出し合いながら、カバーしていかないといけない」。サイトバックや2列目、もちろんFWも、みんなが動いてボールを出しやすい、受けやすい位置取りをしないといけないと指摘した。
 攻撃を厚くすれば守備に穴ができ、守備を固めると、その逆になりと、ジレンマが生じる。改善策はあるのか。鈴木は、相手にパスコースを消された際は「DFラインからもっとサイドの裏に蹴ってもいい。個人の戦術として。GKから蹴ってもハーフウェーラインくらいしか届かないから。DFから蹴ることでラインが上げられて、セカンドボールも拾える」と説いた。
 柏木は、攻守に置いていわゆる“考えて走るサッカー”の徹底を口にした。ビルドアップについては「ボールをもらってから顔を上げている。蹴る前に見てて、ダメだったら(永田)充君のところに返すとか、テンポを速くしないと」。攻撃面に関しても「もっと流動的に、セレッソくらいとは言わないけど、もう少しみんな動いてやらないといけない」といい、「もっと(ゴール前で)ワンタッチを増やさないと。みんなトラップしてから考えている。それでは難しいかな」と嘆いた。
「勝ち点1とれたのは良かった。0と1では全然違うので」と柏木。たしかに連敗は3で止めた。新システムの良さも現れ、マイナス面の改善点も見つかっている。次戦21日の鹿島戦もホームで戦える。新システムをさらに機能させて、今度こそ、サポーターに勝利を届ける。
[写真]勝利を逃した浦和
(取材・文 近藤安弘)


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