beacon

“ニューヒロイン”川澄、地球儀モチーフのピアス&鮮やかネイルで笑顔の会見

このエントリーをはてなブックマークに追加

 準決勝のスウェーデン戦で2得点の活躍を果たした“ニューヒロイン”のMF川澄奈穂美(INAC神戸)が19日に行われた記者会見で笑顔をみせた。

 右耳には以前から「世界を意識するために」と愛用している地球儀、左耳には飛行機をモチーフにしたピアスを着け、両手にはゴールドのラメが塗されたジャパンブルーの鮮やかなネイル。「初めてのW杯出場で初優勝することができて、本当に嬉しく思っています。このチームは練習を重ねるごとに団結力も高まり、いいチームだなと思う」と自身初の世界大会を終え、充実感の溢れる表情で語った。

 約1ヵ月にも及ぶ欧州遠征だったが、オンとオフの切り替えを徹底。中3日での連戦と移動で疲労は蓄積されていったが、ファッション誌やネイルキットを持ち込み、ストレスを軽減し、オフには上手くリラックスした。MF澤穂希、DF熊谷紗希、DF田中明日菜、DF鮫島彩、DF上尾野辺めぐみ、FW丸山桂里奈ら、チームメイトのネイルアートも行うなど、なでしこの“美容番長”としてもチームに貢献した。

 川澄のネイルには一本一本、強い思いが込められている。決勝トーナメントになってから、金メダルを持って帰るという願掛けで、ゴールドのラメを施したほか、人差し指には勝ち星を挙げるという意味での星、薬指にはサッカーが好きという強い気持ちを表し、サッカーボールとハートを描いた。そして、中指に日本国旗を描いたことにも意味がある。「日本が一番になるために、一番高い位置にある中指に国旗を入れました」。金メダルを首にかけて、会見に臨んだ川澄の手元はジャパンブルーとゴールドで堂々と輝いていた。
 
 大会中には、大先輩のGK山郷のぞみからファッション誌を借りて熟読した。「いつもカジュアルな自分の服装より、ひとつ上のオシャレだったので、勉強になりました」と笑顔で話す。雑誌を返却する際に山郷本人へ自分の私服よりもランクが上だったことを告げると、「私にとって、これ一個下だよ?!10歳も(年齢が)違うからね……」と笑われたという。ピッチ外ではチームメイトと和気あいあいと欧州生活を楽しみ、ピッチ内では真剣勝負。初の世界大会というプレッシャーを感じることなく、伸び伸びと大会に臨めたことがピッチ上でのパフォーマンスを後押しした。

 “美容番長”と呼ばれることについては「恥ずかしいです」とハニかんだ。今年の元日に行われた全日本女子選手権決勝では決勝点を決め、INAC神戸を日本一に導いた。そして、初先発に抜擢されたW杯準決勝の大舞台でも2ゴールの活躍。初のファイナル進出の立役者となった。そして悲願の世界一。この勢いを止めることなく、まずは今月24日に開幕するリーグ戦でINAC神戸の一員として、W杯をともに戦った丸山擁するジェフユナイテッド千葉レディースと対戦する。“凱旋出場”で勇姿をみせたい。

(取材・文 片岡涼)
▼関連リンク
女子W杯2011特設ページ

TOP