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連係向上に手ごたえのU-22代表、練習試合好内容で11月連戦へ

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 ロンドン五輪を目指すU-22日本代表候補の東京合宿2日目は、フォーメーションを組んでの攻撃練習と11対11の実戦練習にそのほどんどの時間が割かれた。11対11の実戦練習ではこの日、追加招集されたばかりのMF登里享平(川崎F)やエースFW永井謙佑(名古屋)が縦パスから抜け出してPA、ゴールへと迫ったほか、トップ下のポジションを争うMF東慶悟(大宮)とMF山田直輝(浦和)がそれぞれ果敢にゴールへ迫るなど、それぞれがアピールする姿が目立った。

 また初招集のMF高木俊幸(清水)のクロスからFW大迫勇也(鹿島)が鮮やかなスライディングシュートを決めれば、J1首位の柏から唯一参加しているMF茨田陽生の絶妙なクロスに大学生SB大岩一貴(中央大)が合わせてゴールを奪う場面も。攻撃から守備への切り替えの速かったこの日、守備面ではタレントたちの攻撃を人数をかけて封じ込んでいた。初日に比べて連係面での向上も見られた2日目について、チームのリーダー格のCB鈴木大輔(新潟)は「昨日の練習に比べて、きょうはコミュニケーションも取れていたので良かったと思う」と手ごたえを口にしていた。

 合宿最終日のあす19日にJFLの町田ゼルビアと戦う練習試合では、骨折で離脱中のボランチ・山村和也(流通経済大)の穴を埋める役割を誰が務めるのかがひとつの焦点となりそうだ。この日は茨田やMF扇原貴宏(C大阪)が豊富な運動量で前線を追い越す動きを見せていたほか、MF山本康裕(磐田)、MF柴崎岳(鹿島)もバランスとポジショニングに気を配りながら攻撃の起点となっていた。それぞれ特長的なボランチ候補たち。その中で関塚隆監督はどのコンビをテストするのか注目が集まる。

 今回はMF金崎夢生(名古屋)をはじめ、関塚ジャパンに初招集された選手が7人いる。新戦力の参戦によってポジション争いの激しさが増している。その中で山田は「(新戦力の参戦などによる)ポジション争いはチームの向上にとってはいいことだと思うので、しっかり自分のポジションを確保できるように頑張っていきたい。このチームで集まる時間というのは少ないのでこういう時間を大切にして試合に向けて調整していきたい」と語っていた。熾烈なポジション争いを11月の最終予選バーレーン戦(23日)、シリア戦(27日)へつなげること。あすの練習試合でもそれぞれがアピールをしながらも、U-22代表はチームとして好内容で終えることを第一に考えて戦う。

(取材・文 吉田太郎)

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