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宇佐美がU-22代表に8か月ぶり合流、「存在を思い出してもらう」

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 U-22日本代表候補に追加招集された欧州組4選手が26日、チームに合流し、同日午後に行われたミーティングに参加した。4月の候補合宿以来の同代表選出となったFW宇佐美貴史(バイエルン)は「確実に価値があるというか、来て話を聞くだけでも意味があると思った」と強調。五輪予選2次予選が行われた6月はA代表のキリン杯メンバーに初選出され、8月のエジプト戦などではクラブから参加の許可が下りなかったこともあり、U-22代表に合流するのは実に約8か月ぶり。「自分の存在をまた思い出してもらういい機会だと思って来た」という言葉にも力がこもった。

「五輪は目標。出れば得るものも多いと思うし、自分にとっては大切な大会。世界へのアピールというより、世界と対決して、世界との勝負ということのほうが大きい」。来夏のロンドン五輪への思いも口にする宇佐美はこれまで五輪予選には出場していないが、「自分が入っていくイメージを持ちながら見ている」と、映像はチェックしているという。五輪本大会に向けても「欧州のチームがどう守備をして、どこが優れているのかは、向こうにいる分、日本にいる選手よりはつかんでいる」と自信を見せた。

 所属チームがオフ期間中のため練習には合流せず、ミーティング後、チームを離脱。短時間の合宿参加だったが、チームコンセプトの共有など貴重な機会になったのは間違いない。ミーティング前には個別で関塚隆監督と会談。「チームで試合に出られるようにがんばってほしい。向こうで試合に出て、このチームの力にもなってほしい」と言われたという。

 今夏にドイツに渡った宇佐美だが、公式戦出場はブンデスリーガ、ドイツ国内杯、欧州CLにそれぞれ1試合ずつ途中出場したのみ。それでも「周りの選手のレベルは高いし、見ていて勉強になる。同じピッチでマッチアップしても、スピード感は日本にいたときには感じられなかったものを感じている。すべてが刺激になっている」と、ドイツ代表選手が多数プレーするバイエルンでの練習から得るものも多いようだ。

「この壁をどう乗り越えて、ここからどうはい上がっていけるか。そこを求めて海外に来たし、これが望んでいた環境」。そう力説した宇佐美は今月23日に帰国したばかりだが、来年1月2日には日本を出発する。1月の移籍期間でのレンタル移籍の可能性も報じられているが、「練習からアピールして、ポジション争いに少しでも絡んでいけるようにがんばっていきたい」と、まずはバイエルンで出場機会を増やすべく、2012年の意気込みを語っていた。

[写真]26日のミーティングにのみ参加した左から指宿洋史、高木善朗、大津祐樹、宇佐美貴史

(取材・文 西山紘平)

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