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[選手権]J注目の作陽MF高瀬は初戦敗退、「面白くない、安パイなところでしかプレーしていない」

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[1.2 全国高校選手権2回戦 中京大中京0-0(PK7-6)作陽 西が丘]

 優勝候補・作陽(岡山)のJ注目MF高瀬龍舞(3年)にとって3回目となる選手権の舞台はわずか1試合で幕を閉じた。「負けても負けた感じがしない。負けた悲しみよりもできなかった悔しさの方が大きい」と無念さをにじませた。

 特に自身の不甲斐なさに対する怒りがこれでもか、というほど口から出てきた。ボランチの位置から自陣まで下がって攻撃を組み立て、中盤では相手のプレスを簡単に外しているように映った。ただ本人は「点を取れるようなプレーをしていない。引いて、受けてという面白くない、安パイなところでしかプレーできていない。こういうプレーしかできないから進路も決まっていない。雑誌とか(注目選手として)取り上げてくれた人達に申し訳ないです」と期待に応えられなかった事への悔しさを募らせていた。

 後輩へ向けたメッセージについては「こういうキャプテンだったら、こういう結果になる。(後輩は)やってくれると思う」と最後まで厳しかった。試合を決める能力を持ちながら献身的にボールのないところで全力疾走を繰り返していた高瀬。試合終了間際にもこぼれ球に反応してPAまで走り込んでシュートを放ち、PK戦では1人目で冷静に右足シュートをゴール左隅へ流し込んだ。それでも自身へ強烈な「ダメ出し」。誰よりストイックで意識の高かった主将はこの日の無念を必ず新しいステージでぶつけるはずだ。  

(取材・文 吉田太郎)

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