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“ポスト・ハーフナー”に期待される前浦和の高崎、「20得点を目標にやりたい」

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 “ハーフナーのプレッシャー”に打ち勝ち、20ゴールを目指す! 昨季17得点を決めた日本代表FWハーフナー・マイクがオランダ移籍し、その穴を埋めることが求められるヴァンフォーレ甲府のFW陣。サポーター、地元メディアから、期待を最も受けているのが、浦和から完全移籍してきたFW高崎寛之だ。188cmの長身ストライカーに対しては、会見でさっそく“ポスト・ハーフナー”としての質問が飛んだ。

 高崎は「ハーフナー選手が抜けて比較される部分はありますが、ハーフナー選手はハーフナー選手で、僕は僕。大半の人はそう(ハーフナーの代役と)思っていると思うので、プレッシャーもありますが、でも、自分の色を考えたときに、まったくタイプが一緒というわけではない。多少の高さや裏へ抜けるスピードやゴール前でのシュートは自信がある。しっかりチームに貢献できるような仕事をしたい」とコメントした。

 ポスト・ハーフナーの前に、高崎には秘めた思いがある。駒澤大から2008年に浦和に入団。プロ2年目の09年はJ2の水戸にレンタル移籍し、リーグ戦19得点を記録した。期待されて浦和に復帰したが、10年は1得点、昨季も2得点に終わった。そこで、環境を変えることを決断した。「浦和というビッグクラブの中でやらせてもらって、いい経験も悪い経験もできた。その中で、自分の年齢(25歳)を考えたときに、このままではダメだと思った。試合に出て活躍してナンボだと考えた。出場機会を求めてチームを出ることを決めた」。環境も年俸も勝るビッククラブを飛び出した。

 自身の再起に加え、ハーフナーの後釜というプレッシャー。しかし、高崎はそれに打ち勝つつもりでいる。目標のゴール数については、水戸時代を超えるゴール数を掲げた。「今はそれ(水戸時代)以上を求めているし、それ以上ではないといけないと思っている。42試合あるので、20得点を目標にやりたい」と宣言した。

「シュートは基本、自信がある。形にはこだわらず泥臭いものでも何でも、点の取れる選手になりたい。ハーフナーの穴埋め? 誰からもそう言われますし、そういうプレッシャーの中で、不安も期待もどちらも同じくらいある。FWに求められるのはゴール。そこを追求していきたい」。大器と言われ続けたストライカー。プレッシャーを乗り越え、期待に応えた先には、ハーフナーのような“飛躍の時”が待っているはずだ。

(取材・文 近藤安弘)

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