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ウズベク戦へ海外組11人を招集、ザッケローニ監督会見要旨

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 日本サッカー協会は25日、W杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦(29日、豊田ス)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。海外組からは11人が選出。FW宮市亮(ボルトン)がA代表に初招集されたほか、FW乾貴士(ボーフム)が昨年3月29日の東日本大震災復興支援チャリティーマッチ以来、約11か月ぶりの代表復帰を果たした。また、原博実技術委員長はMF香川真司(ドルトムント)についても追加招集の可能性があることを明らかにした(メンバーはコチラ)。

以下、ザッケローニ監督の会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「今度の試合は我々にとって大切な試合だ。最大のライバルであるウズベキスタンとの試合になる。ウズベキスタンについては高く評価しているし、尊敬の念を抱いている。ウズベキスタンサッカー界の現状は素晴らしいと思う。ダイナミックなサッカーをしていて、パーソナリティーのある選手がそろっており、技術面も素晴らしい。通常のアジアの各国がやっているサッカーとは一線を画している印象を持っている。そういう中でウズベキスタンと試合ができることを楽しみに思っている。

 ケガ人以外は全員、招集したいメンバーを選んだ。国内組、海外組と偏ることなく招集できたと思う。コンディションの面では、国内組より海外組への期待が大きい。1日前、2日前の合流になるが、それでも海外組の方がコンディションはいいのではないかと思っている」

―初招集の宮市に期待することは? またアイスランド戦で点を取った前田の名前がないが?
「代表の試合というのはそういうことも含まれている。たくさんの選手を見たいと思い、昨日の試合で前田を見ることはできたので、今回はハーフナー、李忠成を招集することにした。前田だけでなく、昨日プレーした選手で呼ぶことができなかった選手については残念に思うが、たくさんの選手を見たいのでこういう招集になった。前田は昨日の試合でいいプレーをしてくれた。前田自身も私からの期待を感じ取ってくれていると思う。代表でのこれまでの活躍も素晴らしい。

 宮市については、五輪のメンバーに入っていないということで候補に挙がった。ボルトンでの活躍は目を見張るものがあるし、素晴らしいものを持っているので今回の招集に至った」

―宮市のどんなプレーに期待しているか?
「特長としてはスピードがあり、詳細なデータは持っていないが、映像を見る限り、持久力も優れている。短距離でも速いスピードで走ることができるし、守備でもチームに献身的な印象を持っている。タイプ的にはサイドで生きる選手なのかなと思っている」

―これまでの宇佐美や久保のように試合には出さないつもりか?
「宇佐美を呼んだときにも話したと思うが、まだ代表レベルの選手ではないが、いいものを持っているので、代表に来ることでその経験を今後に生かしてほしいという話をした。宇佐美については今でも彼の印象は変わらず、いいものを持っていると思っている。柴崎、久保を招集したのも、宇佐美を呼んで代表の雰囲気を味わわせたいというのと同じだ。宮市は昨シーズンのオランダでの活躍もあるし、今シーズンもボルトンに加入してから素晴らしいスピードで順応を見せ、馴染んでいる。代表チームでのこれまでのケースと比べ、一歩前を行っているのかなと思っている。招集した以上、もし可能性があれば、プレーするチャンスはある」

―国際Aマッチでは監督就任後、乾を初招集したが?
「ドイツの2部で順調なシーズンを送っている。彼の持っている能力はこのチームにマッチしているのかなと思う。タイプとしてはバイタルでも裏の飛び出しでも良さが出る選手。一瞬のスピードがある選手だと思う」

―宮市には香川と同じ役割を期待しているのか? また国内組の線引きの基準は?
「宮市が出場する場合はサイドで使うことになると思うが、香川は違ったタイプで、彼はサイドでも中央でもプレーすることができる。

 線引きというよりは、メンバーを見てもらえれば分かると思うが、これまでの常連というか、私が監督になって何度も呼ばれている選手が入っている。彼らは他の選手との連係、意思の疎通が取れている。今度の試合はW杯予選で、3次予選突破は決めているが、この試合に勝ちたいと思っている。さらなる連係を深めたいと思って、こういうメンバーにした。

 あとはたくさんの選手を見たいというのもある。ここ数日は国内組を見ることができた。今度は海外組を見たい。まだ底上げをしていかないといけないポジションもある。CBは海外組は一人しかいない。センターフォワードは2人の海外組がいる。今回、前田を招集できなかったのは残念だが、昨日の試合で前田を見ることはできたので、今回は海外組の2人を見たいと思った」

―香川はまだケガから試合に復帰していないが、追加招集の可能性があるというのは?
「香川についてはスタッフが欧州でずっとフォローし続けている。1試合出ていないだけで、それまでのパフォーマンスは素晴らしかった。今週の試合に出れば、彼への不安はまったくない。先週ケガをしたが、今週チームに合流して、練習を再開して3日ぐらい経っているとの情報もある。実質、練習を休んでいるのは3日間ぐらい。コンディションに不安はないのではないかと思っている」

―最終予選前最後の試合だが、確認したいことは?
「海外組とは3か月ぶりに会う。これまで彼らに要求してきたタスクを復習しようと思っている。当然、彼らは役割を把握しているし、それが代表チームの強みだと思っている」

(取材・文 西山紘平)

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