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19歳の小林主将が鮮やかミドルで先制点!!東京VがJ初ゲームの松本山雅を下す

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[3.4 J2第1節 東京V2-0松本山雅 味スタ]
 J2第1節が4日に各地で行われ、2012シーズンのJ2が開幕した。東京・味の素スタジアムでは東京ヴェルディと今季からJ参入の松本山雅FCが対戦。後半6分に19歳のMF小林祐希主将が2012シーズン東京V初ゴールとなる先制点を奪うと、7分後には新加入のFWジョジマールが追加点。東京Vが2-0で勝利し、2012シーズン初陣で白星を飾った。
 ホームの東京Vは4-4-2システムを採用。GK柴崎貴広、DFラインは右から森勇介土屋征夫高橋祥平、中谷勇介。ダブルボランチは小林と和田拓也が組み、2列目は右に小池純輝、左に西紀寛。2トップは阿部拓馬とジョジマールが務めた。小池、西、ジョジマールと新加入3選手が先発した。
 対する松本山雅は3-4-3システムを採用し、GK野澤洋輔。DFラインは右から飯田真輝、飯尾和也、多々良敦斗。ダブルボランチを渡辺匠と小松憲太が組んだ。2列目は右に久木田紳吾、左に楠瀬章仁。3トップは木島徹也、エイジソン、弦巻健人が入った。今月2日に獲得が発表されたばかりのブラジル人FWエイジソンが早速先発出場を果たした。
 立ち上がりから互いに積極的にシュートを狙っていく。前半6分、まずは松本山雅がチャンスをつくった。小松が前線へスルーパス。抜け出したエイジソンがシュートを狙うが、DF土屋にクリアされた。同11分には左サイドから攻め込んだ楠瀬が左クロス。ゴール前へ飛び込んだエイジソンがダイレクトでシュートを放つも、枠を捉えることはできなかった。その後も松本山雅は東京Vの裏を突く素早いカウンターとサイド攻撃からチャンスをつくる。
 東京Vも負けじと反撃。前半10分には阿部が右サイドをドリブル突破。クロスはGKにクリアされるも、こぼれに詰めたジョジマールがシュートを放つ。しかし、わずかにポスト右へ外れた。同15分にはPA外右で阿部が倒され、FKを獲得。小林が蹴り込んだボールにゴール前混戦から高橋が頭で合わせるも、GKに止められた。なかなかゴールは奪えない。
 前半16分には松本山雅が決定機を迎える。カウンターからチャンスを演出。PA左から木島が放ったシュートはGK柴崎が好セーブ。こぼれに詰めたエイジソンがシュートを放つも、これも柴崎にクリアされた。波状攻撃からチャンスをつくるも、ゴール前での精度を欠き、得点にはつながらなかった。
 前半35分過ぎから、東京Vがサイドを使った攻撃を展開。右サイドをオーバーラップした森が小池らと連動して、崩しにかかるがシュートまで持ち込めない。セットプレーから再三チャンスを迎えたが、シュートは枠をとらえることはできずに時間は過ぎた。ショートパスでボールを動かし、敵陣へ攻め込む東京Vに対して、松本山雅はその攻撃をしっかりとシャットアウト。バイタルエリアでの守備を固めると、セットプレーで迎えたピンチも難なく防いだ。スコアは動かずに0-0で前半を折り返した。
 迎えた後半、こう着した試合を動かしたのは東京Vの弱冠19歳の小林主将だった。ボールポゼッションで大きく上回り迎えた後半6分、相手DFのクリアミスをPA外右で拾うと、迷いなく左足を一閃。低い弾道のミドルシュートは味方選手に当たるとコースが変化。ゴール右へ吸い込まれた。東京Vが背番号10・小林のゴールで先制に成功した。
 これで勢いづいた東京Vは7分後には追加点。ドリブルで駆け上がった阿部が中央から右へ流れる。DFの裏を突く形で逆サイドへパス。PA内左へ抜け出したジョジマールが冷静にシュート。グラウンダー気味のシュートはゴールネットを揺らし、東京Vが2-0と差を広げた。 
 なんとか1点を返したい松本山雅だったがゴールは遠い。その後はバイタルエリアへ攻め入ることさえできず。サイドから攻め込もうとするも、東京VのDF陣にクリアされ、シュートまで持ち込めない。後半19分には渡辺に代えて、MF北村隆二。同26分には弦巻に代えて船山を投入するが流れは変わらず。後半37分には最後の交代枠を使い、楠瀬に代えてDF玉林睦実をピッチへ送った。しかし、この状況を打開することはできず。
 後半40分から東京Vは立て続けに選手を交代。阿部、中谷に代えて中後雅喜と飯尾一慶を投入。終了間際のロスタイムには西に代えて、新加入のMFアレックスをピッチへ送った。終盤にはセットプレーから一度、ピンチもあったが守護神・柴崎は奮闘。攻撃陣も慌てずにボールを動かし、ゲームをコントロール。2-0で試合は終了し、東京Vが開幕戦勝利を飾った。
 
(取材・文 片岡涼)

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