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F東京・梶山「厳しかったけど、楽しめた」

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[3.20 ACL GL第2節 F東京 2-2 蔚山 国立]

 確かな手ごたえをつかんだ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)第1戦のブリステン・ロアー戦(0-1)では遠征メンバーに入らなかったMF梶山陽平にとって、ACLデビュー戦となった一戦。1-1で迎えた後半38分には、MF羽生直剛からの折り返しを受けて、強烈なシュートを叩き込んだ。試合は終了間際にFWマラニョンにゴールを許し、2-2の同点に終わったが、梶山は「厳しかった中でも楽しめた」と、充実の表情を見せた。

 立ち上がりから、素早いプレスが梶山を襲う。縦パスを受けた瞬間に、MFエステバンが鋭く体を寄せてきて、思うようにボールをコントロールさせてもらえない。相手のプレスに圧倒される形で、ボールをつなげなかった。

「(韓国のチームとは)キャンプでも対戦していました。今回は公式戦なので、少し違いましたが、球際は激しく、個々もレベルの高いチームだったと思います」

 前半の途中からはF東京の選手たちも、プレスに慣れてきた。「前半途中からつなげるようになりました。相手が激しく来る分、パスが回ると気持ちいい」と、振り返る。リズムを引き寄せたチームは前半37分のCKから、DF徳永悠平が技ありのゴールを決めて先制する。

 1点を返されて迎えた後半38分に、梶山に見せ場が訪れる。MF石川直宏がMF長谷川アーリアジャスールにボールを預け、前線に飛び出していく。長谷川は、左サイドのMF羽生直剛に展開する。石川のフリーランニングに相手CBはつられ、梶山の目の前には大きなスペースができていた。パスを受けた梶山は、右足でしっかりボールを捉え追加点を挙げた。「チームとしてボールをきれいに運べたし、良いパスが来たので決められて良かったです」と振り返る。

 だが、このゴールを決勝点にすることはできなかった。終了間際の後半43分に、1失点目と同じようにロングボールからマラニョンにゴールを許してしまった。「失点は2点ともロングボール。しっかり競ることができなかったし、簡単に裏に入られた。勝ち点3を取れるはずのゲームだっただけに残念だけど、最低限の結果は出せたと思います」と悔しさを押し殺した。

 とはいえ、ACLの舞台でのプレーは大きな刺激になったようだ。「今回は相手に勝ち点をプレゼントした感じになったので、次に対戦するときは借りを返せるようにしたい。アウェーでは勝ち点3を取り返す」と、意気込みを語った。ACL初陣でゴールを決め、手応えをつかんだ新キャプテンが、ACL、リーグ戦と過密日程が続くチームをけん引していく。


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