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A・マドリーが2季ぶりEL制覇!!ファルカオは2発で2季連続V&得点王

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 ヨーロッパリーグ(EL)の決勝が9日、ルーマニアのブカレストで開催され、2シーズンぶりのEL制覇を目指すアトレティコ・マドリーと初の欧州カップ戦優勝を狙うビルバオのスペイン勢2チームが激突した。A・マドリーは前半7分、34分にFWラダメル・ファルカオが連続ゴールを決めると、後半40分にMFジエゴがダメを押し、3-0の快勝を飾った。EL初代王者となった09-10シーズン以来、2シーズンぶり2度目のEL制覇。1961-62シーズンのUEFAカップウィーナーズカップを含め、3度目の欧州タイトル獲得となった。

 主役は2シーズン連続で、この男だった。A・マドリーは前半7分、ジエゴのスルーパスに抜け出したファルカオがPA内右サイドに進入。対峙したDFアモレビエタのプレッシャーが弱いのを見逃さず、左足に持ち替えてゴール左上に流し込んだ。

 ビルバオも前半19分、右サイドからのアーリークロスにFWジョレンテが右足ボレーで合わせるが、シュートはミートし切れず、ゴール右へ。同24分、FWムニアインの右足ミドルもGKに弾かれた。

 すると前半34分、A・マドリーが相手のミスを逃さず、追加点を奪った。相手PA近くでボールを奪い、左サイドからMFアルダ・トゥランが折り返すと、ゴール正面でパスを受けたファルカオは鋭い切り返しで冷静にDFをかわし、豪快に左足で叩き込む。2-0とビルバオを突き放した。

 後半に折り返してもA・マドリーが試合のペースを握り続ける。ビルバオも何とか反撃を狙うが、後半34分のMFスサエタのシュートも至近距離でGKが好セーブ。逆にA・マドリーは後半35分、個人技で持ち込んだファルカオのシュートがポストを直撃する決定機をつくった。惜しくもハットトリックはならなかったが、後半40分にジエゴがダメ押しゴール。3-0と試合を決定づけた。

 2得点で今季通算12得点とし、得点ランキングでも単独トップに立ったファルカオは、ポルト(ポルトガル)に所属していた昨季に続く2シーズン連続でのEL得点王となった。昨季もブラガと対戦した決勝で決勝点を決め、1-0の勝利に貢献。1大会17ゴールで大会記録を塗り替えたコロンビア代表FWが所属チームを変えて2シーズン連続でELを制し、2大会連続得点王に輝いた。EL通算29得点は前身のUEFA杯を含めた歴代得点ランキングでもフェイエノールト、セルティック、ヘルシンボリで通算31得点を記録している元スウェーデン代表FWヘンリク・ラーションに次ぐ歴代2位タイの記録となった。

 昨年12月にA・マドリーの指揮官に就任したディエゴ・シメオネ監督は、ビルバオを率いるマルセロ・ビエルサ監督との“アルゼンチン師弟対決”を制した(ビエルサ監督はアルゼンチン代表監督として現役時代のシメオネを指導したことがある)。現役時代の97-98シーズンにインテルで前身のUEFA杯を優勝しているシメオネ監督は、ディノ・ゾフ氏(選手、監督としてユベントスでUEFA杯制覇)、シャルケのフーブ・ステフェンス監督(現役時代にPSVで、監督としてはシャルケを率いてUEFA杯制覇)に続いて史上3人目となる選手、監督の両方でEL(UEFA杯)を制す快挙を達成した。

 マンチェスター・Uやシャルケといった強豪を次々と撃破し、1976-77シーズンのUEFA杯以来、35シーズンぶり2度目の欧州カップ戦ファイナルに勝ち上がってきたビルバオだが、悲願の欧州タイトルにはあと一歩のところで届かなかった。今後は13日のリーガ・エスパニョーラ最終節・レバンテ戦後、25日にバルセロナとのコパ・デル・レイ決勝を残しており、最後のタイトルを懸けた決戦に臨むことになる。


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