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本田が初めて明かした「4番」の真相、「4番がエースストライカーでもいい」

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[5.23 キリンチャレンジ杯 日本2-0アゼルバイジャン エコパ]

 初めて本人の口から「背番号4」の真相が明かされた。日本代表MF本田圭佑(CSKAモスクワ)はこれまでの18番ではなく、4番を背負ってアゼルバイジャン戦のピッチに立った。昨年8月10日の韓国戦以来、287日ぶりの代表戦出場。トップ下の位置に入り、抜群のキープ力で攻撃の起点となり、前半24分にはゴールまで約30mの距離から得意の無回転FKを放つなど果敢にゴールを狙った。

 前半42分にはピッチ中央で相手選手の厳しいプレッシャーを受け、つぶされながらもMF長谷部誠につなぎ、先制点の起点に。長谷部の下がった後半はキャプテンマークも巻き、後半13分にはFW香川真司の左クロスを頭で落とし、FW岡崎慎司の追加点をアシストした。

 試合後のミックスゾーンでは当然、報道陣から背番号に関する質問が飛んだ。「何をみんな誤解しているのか、いろんな報道がされていて、そんな期待に応えられるかどうか分からないけど」。そう前置きしたうえで「もともと18番は与えられた番号。好きか、好きじゃないかと言われれば、あんまり好きじゃない。好きな番号を聞かれたら、前から言っているけど、10番。でも10番は決まってるでしょ。現実的に面白い番号が何か考えたら、3か4が好きかなと思って」と明かした。

 さらに「最初は1番もどうかと思ったけど、現実的でない。1だと登録上、厳しいかなと思ったから、現実的に3番か4番になった」と続ける。そして実際にこれまでザックジャパンで3番を付けてきたDF駒野友一(磐田)、4番を背負ってきたDF栗原勇蔵(横浜FM)に背番号を譲ってくれるか交渉したのだという。

「駒ちゃん(駒野)に話したら、よほどこだわりがあるのか、軽く断られた。『3番譲ってくれる?』って聞いたら『無理』って」。そして栗原が4番を快く譲ってくれたことから、“4番・本田”が誕生することになった。

 背番号4に対して強いこだわりがあるわけではないという。「4番といったらセスクぐらいしか知らない。合宿でもその話になったらみんなフリットの名前を出していたけど、俺はフリットが4番を付けていたことも知らなかった。ジダンの5番もあるけど、(長友)佑都が付けていたし」。一般的には、4番というとCBやボランチなど守備的なポジションの選手がイメージされやすい。だからこそ本田はきっぱりと言い切る。

「周りは違和感があるというけど、その違和感は常識にとらわれているから。4番が守備的というイメージを払拭したいし、4番が日本でエースストライカーの番号になってもいい。そこは俺が変えていければ。初めて4番で点が取れる選手になれれば面白いかなと」

 新しい4番像、新しい本田像をつくる。その第一歩となるアゼルバイジャン戦を終え、いよいよ次はW杯アジア最終予選だ。

(取材・文 西山紘平)

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