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池田監督初タイトル! なでしこジャパンがE-1連覇達成、中国とスコアレスドローも大会成績で上回る

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[7.26 E-1選手権第3節 日本 0-0 中国 カシマ]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は26日、EAFF E-1サッカー選手権の最終戦で中国女子代表(1勝1分)と対戦し、0ー0で引き分けた。19年大会に続くE-1選手権2連覇。昨年10月になでしこジャパンの指揮官に就任した池田太監督初の国際タイトルとなった。

 ここまで韓国女子代表戦(○2-1)、台湾女子代表戦(○4-1)を連勝し、最終戦を迎えた日本。引き分け以上で優勝が決まる一戦に指揮官は、4-4-2のシステムを採用。ゴールマウスにはGK山下杏也加が立ち、最終ラインは左からDF宮川麻都、DF高橋はな、DF宝田沙織、DF清水梨紗の4枚が並ぶ。ダブルボランチはMF長野風花とMF林穂之香が組み、左サイドハーフにMF宮澤ひなた、右サイドハーフにFW千葉玲海菜。2トップにはFW井上綾香とFW植木理子が入った。

 対する中国も4-4-2のフォーメーション。2トップのDFワン・シャンシャンとMFワン・シュアンをターゲットに長いボールで日本ゴールを目指す。試合立ち上がりに攻勢を強めたのは中国。前線でワン・シャンシャンがボールを収めてタメを作ると、両サイドハーフのFW ウ・チョンシュがDFシャオ・ユイが積極的にサイドを駆け上がった。※ポジションは登録上のもの

 前半11分には、日本が中国ゴールを脅かす。敵陣のハーフライン付近で林が右サイドにボールを入れると、一度は千葉の手前でカットされるも、千葉がすぐさま取り返し、中央に向かってドリブル。ペナルティーエリアに侵入したくらいで、後ろ方向にボールを落とすと、宮澤が右足を振り抜いた。しかし、シュートはゴールのわずか右。先制点とはならない。

 前半18分には、中国のウ・チョンシュに右サイドからチャンスを作られるも、日本はゴール前に人数をかけてクロスボールに対応。日本も清水が右サイドを攻め上がり、好機演出を狙うも、なかなかゴール前にボールを送ることができない。

 前半の半分が過ぎたころには、再び中国の勢いのある攻撃に苦しむ。それでも守護神・山下を中心に守備陣が警戒を強めて対応。丁寧なパスワークでボールを握り直した。

 前半31分には、右サイドでボールを受けた宮澤のクロスボールに宝田がヘディング弾。しかし、枠を捉えることはできない。その後は、一進一退の攻防。前半44分にはボックス内右から鋭いグラウンダーシュートを放たれるも、山下が右に飛んでしっかりと抑える。スコアレスで前半を折り返した。

 迎えた後半は日本ペースで試合が進む。日本が攻め込む時間が続き、立ち上がりはハーフコートゲームに。山下を除く全選手が中国陣地でプレーした。すると、後半6分にはピッチ右、ペナルティーエリア手前でボールを受けた植木が左足で狙う。しかし、ゴール左に放たれたシュートはクロスバーを直撃。天を仰いだ。

 後半14分には、左サイドをオーバーラップした植木のクロスがニアサイドでディフレクト。ボールが流れた先に千葉がフリーで構えていたが、ファーサイドから放ったボレーシュートはゴール右外のネットに。1点が遠い。試合の流れを変えたい池田監督は後半20分に選手交代。井上を下げてMF成宮唯をピッチに送り込んだ。

 なおも試合の主導権を握る日本。後半25分には、自陣のハーフライン付近から宮澤が対角のボールで左サイドに流れた植木にフィード。植木はそのままゴール方向に仕掛け、カットインから右足を振り抜いたが、ゴール右隅を狙ったシュートは中国のGKシュ・ユーに防がれた。

 後半29分には、中央をドリブルで侵入してきたDFワン・シャンシャンに右サイドにラストパスを送られるも、懸命に戻った宮川がスライティングでカット。同31分には日本にチャンスが訪れるも、ボックス内からゴール左隅を狙った成宮のシュートは、ゴール左横を流れたいった。

 後半35分、日本は千葉に代えてDF清家貴子を投入。植木と2トップを組んだ。その後もボールを握り中国ゴールを目指した日本だが、得点は生まれず。スコアレスドローでタイムアップを迎え、19年大会に続く優勝を手にした。

(取材・文 成田敏彬)
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