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松本から世界へ。J3で得点重ねるU-19日本代表候補FW横山歩夢がベトナムから1ゴール

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3本目33分、U-19日本代表候補FW横山歩夢(松本)が右足PKを決めて4-0

[8.17 練習試合 U-19日本代表候補 5-0 U-19ベトナム代表]

 4月のU-19日本代表候補合宿の練習試合で2発。今回はU-19ベトナム代表相手に1ゴール1アシストの活躍だ。FW横山歩夢(松本)は3本目開始からピッチに立つと、5分に縦パスを1タッチではたき、MF熊取谷一星(明治大)のゴールをアシスト。松本の名波浩監督の指導で意識してきたという仕掛けとシンプルなはたきの使い分けを早速ゴールに結びつけた。

 この日、爆発的なスピードでDF背後へ抜け出し、決定機を演出していた。その横山は33分、左中間から縦へ仕掛けてPKを獲得。自らキッカーを務め、右足でゴールへ流し込んだ。「FWなんでアシストやゴールは残さなければいけないと思ったので、1ゴール1アシストできて、満足はしていないですけれども良かった」。2点目のチャンスがあっただけに満足感はなかったが、納得の活躍で合宿を終えた。

 今季はJ3で8得点をマークし、得点ランキング首位と1得点差の4位タイ。「獲れない期間が7試合くらい続いたので、そういう面では鹿児島戦で点を獲って良い状態のままここの合宿に乗り込めたと思います」。唯一J3からの招集だが、試合に出続け、結果を残せば、チャンスは来ると確信している。だからこそ、「まずは自分のチームで結果を残して、生き残っていきたい」と力を込めた。

 東海大高輪台高(東京)時代は全国的に無名だったが、国体東京都選抜入り。圧倒的なスピードと左右両足のパンチ力などを評価されて松本加入を果たした。プロ入り1年目の昨年はいきなりJ2開幕戦でデビュー。18節までの15試合に出場したが、次に出場したのは最終(第42)節だった。

 だが、「シーズン終盤出れなくなって、もう一回自分自身を見つめ直して守備の部分や、ポジショニングはコーチが付きっきりでずっと指示を出してくれたので、そういうのがあっての今の自分だと思うので、ああいう出れなかった期間が無駄じゃなかったし、プラスになっている」。加えて、周囲に要求するようになったことで、自慢の裏抜けのタイミングが向上。昨年課題に感じたことを今年の活躍、また年代別日本代表候補選出に結びつけている。

 U-19日本代表は来月、AFC U20アジアカップウズベキスタン2023予選(9月10日~18日、ラオス)に出場する。特別な武器、得点力を備え、周囲との連係の良さも見せる横山は有力なメンバー候補。「簡単な試合は一つもないので、4連戦ということで体力的にも、気持ち的にもキツイ時はあるかもしれないですけれども、全員で前を向いて勝ち点3を獲っていきたい。(U-20ワールドカップまで繋がる)この大会を通じて活躍して、世界でも活躍して将来はA代表に入ってワールドカップに出場したい」。成長させてくれている松本から世界へ。そのために、結果を残して権利を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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