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GKシュミットがPK阻止などスーパーセーブ連発!! 先発総替えの森保J、“最終選考”エクアドル戦はスコアレスドロー

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前半終了間際、GKシュミット・ダニエルがスーパーセーブ


[9.27 キリンチャレンジ杯 日本0-0エクアドル デュッセルドルフ]

 日本代表は27日、ドイツ・デュッセルドルフでのキリンチャレンジカップでエクアドル代表と対戦し、0-0で引き分けた。カタールW杯メンバー発表前最後のテストマッチで、森保一監督は先発総入れ替えを敢行。攻撃面ではノーゴールに終わったが、GKシュミット・ダニエルがPKストップなど好守を連発し、スコアレスに持ち込んだ。

 23日のキリンチャレンジ杯アメリカ戦(○2-0)から先発11人を入れ替えた日本。システムは引き続き4-2-3-1が採用され、GKシュミット・ダニエルが先発した。4バックは左からDF長友佑都、DF伊藤洋輝、DF谷口彰悟、DF山根視来。ダブルボランチはMF柴崎岳とMF田中碧が組み、2列目は左からMF三笘薫、MF南野拓実、MF堂安律で、1トップにはFW古橋亨梧が入った。[スタメン&布陣]

 序盤は局面でパワフルな対応を強いてくるエクアドルに対し、なかなか前に出ることができない時間が続いた日本。それでも前半6分、相手CKをシュミットがパンチングで大きく弾き出すと、これを受けた三笘が鋭いドリブルで左サイドを駆け上がると、DFバイロン・カスティージョのファウルを受けてイエローカードを誘う。さらに同7分には三笘のクロスに南野がバックヘッド気味で合わせ、ファーストスートを放った。

 前半13分には左サイドを押し込まれて低いクロスを入れられるが、堂安が素晴らしい戻りで対処する。その後はピッチ中央のスプリンクラーの誤作動により、何度か試合中断が続いて落ち着かない雰囲気に。再開した同20分には田中がボールを奪われ、右サイドを突破されると、クロスは長友がなんとかクリアしたが、MFモイセス・カイセドに危険なボレーシュートを放たれた。

 日本は前半22分にも右を突破され、クロスがファーサイドに入るが、長友が適度な距離感で相手を牽制し、最後はMFアンヘル・メナのクロスを封鎖。さすがの対人対応を見せる。同25分にはようやく日本の攻撃が実り、右サイドに流れながらパスを引き出した南野がゴール正面にパスを落とし、絞っていた堂安が左足で狙うも、分厚いエクアドル守備陣を破れなかった。

 前半28分には柴崎のダイレクトパスが堂安に通り、カウンターのチャンスを迎えたが、ここはファウルで止められる。同35分、柴崎、堂安、南野が狭い距離で絡んだ攻撃から相手を押し込むと、相手のクリアを三笘がカットし、スルーパスに古橋が反応。だが、トラップで収めることができず、ボールはGKエルナン・ガリンデスに収められた。

 前半37分、波状攻撃からMFホセ・シフエンテスにボレーシュートを放たれたが、これはシュミットの正面。同40分、柴崎と山根の近い距離での連携は合わなかったが、そこに南野が猛然とプレスをかけ、相手のクリアミスが古橋に入った。だが、やや慌て気味に放った古橋の左足シュートは力なく、GKの正面に飛んだ。

 前半43分にはGKのロングキックからまたも右サイドが破られ、大ピンチ。MFロマリオ・イバーラに山根が振り切られ、ゴール前に力強いボールを蹴り込まれると、ボールが流れてゴール方向へ。だが、幸運にも右ポストに当たり、命拾いした。またアディショナルタイムには相手の右CKから再び決定機。ゴール前に密集をつくられ猛攻を受けた。だが、最後はシュミットがスーパーセーブで阻むと、長友も落ち着いたクリアを見せ、なんとか0-0で前半を終えた。

 後半開始時、日本は古橋に代わってFW上田綺世を投入。開始直後、さっそく上田がペナルティエリア内でボールを引き出すも、トラップが流れてシュートには至らない。同4分、伊藤の鋭い縦パスが南野に入り、素早いターンから前を向いてファウルを誘発。同10分には三笘のボールロストから相手のカウンターを受けるも、谷口が落ち着いた読みで阻むと、日本のカウンターも開始。だが、最後は堂安のパスが味方に通らなかった。

 後半12分には両チームを通じて後半最初の決定機。三笘が相手を振り切って左サイドを切り裂くと、縦に行くと見せかけ停止し、ゴール前にグラウンダーのパスを送った。これに反応したのは南野。だが、ダイレクトでの左足シュートは枠を捉えられなかった。その後は一方的に押し込まれる展開が続くも、同20分には上田の身体を張ったポストプレーから南野が右サイドを突破。最後は柴崎の浮き球パスに山根が抜け出すも、わずかに合わなかった。

 日本は後半22分、柴崎、三笘、南野が下がり、MF遠藤航、MF相馬勇紀、MF鎌田大地を投入。その後も押し込まれ続け、同23分には波状攻撃からホセ・シフエンテスに惜しいシュートを放たれた。同25分には左サイドを相馬が突破し、立て続けの切り返しで相手をよろけさせると、右足クロスに上田が反応。しかし体勢が悪く、シュートは枠を外れた。

 日本は相手のプレッシングに合わせて3枚で組み立てるようになり、次第に持ち直していく。後半34分にはカウンターから鎌田が中央を突破し、パスは上田には収まらなかったが、流れたボールを拾った堂安がカットインシュート。だが、これが相手GKに阻まれると、跳ね返りに反応した上田のヘッドもGKの正面に飛び、決定機を活かすことができなかった。

 すると後半35分、際どい判定から日本は窮地に立たされる。相手の縦パスを受けたFWミチャエル・エストラーダに対して谷口が詰めたが、エリア内でのファウルを取られてPKを献上した。ところがここでチームを救ったのはシュミット。ゴールマウス内を動いて相手と駆け引きすると最後は右に横っ飛びし、エースFWエネル・バレンシアのキックを阻んだ。

 後半38分、日本は長友と堂安を下げてDF吉田麻也とMF伊東純也を投入。アメリカ戦に続いて3バックのテストとなったが、上田と伊東の2トップで3-5-2の布陣を組んだ。同44分にはカウンターから鎌田がエリア内に抜け出すも、強引にいったシュートは相手GKがセーブ。そのままタイムアップを迎え、カタールW杯メンバー発表前最後の一戦はスコアレスドローに終わった。

(取材・文 竹内達也)
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