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“急造”最終ラインまとめた谷口彰悟、PK献上には課題「対応の仕方は考えていかないと」

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DF谷口彰悟(川崎F)

[9.27 キリンチャレンジ杯 日本0-0エクアドル デュッセルドルフ]

 日本代表DF谷口彰悟(川崎F)は後半36分、ペナルティエリア内でファウルを取られ、先制点につながりかねない大ピンチをもたらした。それでも、このPKはGKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)がスーパーセーブ。試合後、谷口は「もう少し対応の仕方は考えていかないといけない」と反省も忘れなかったが、「なんとかゼロに抑えられたのはすごく良かった」と安堵の表情を浮かべた。

 もっともPK以外の場面では、急造の最終ラインに安定感をもたらしていた。DF伊藤洋輝(シュツットガルト)が相手FWに裏を取られる場面もあったが、さすがの予測と落ち着きでカバー。味方にミスが起きても動じない、Jリーグでも積み重ねてきた対応力がW杯出場国にもしっかりと通用していた。

「それこそ個人個人の技量が問われるところ。想定外のことが起こった時にどこを消していくかは、比較的落ち着いてやることができたと思う。そういったところは日々やっていくしかないし、そういう積み重ねがこういう試合やW杯本番で出てくると思っている。そこの駆け引きや予測は日頃から全然意識してやっていくことができる。そういう意味ではあまりバタバタしなかった。最後までボールを見て、相手を見てということができたと思う」

 アメリカ戦からは先発メンバーが総入れ替えとなり、DF吉田麻也(シャルケ)も不在。谷口は試合前日には「(最終ラインを)仕切ってやっていくのが僕の大きな仕事の一つ。声掛けなど含めて引っ張っていきたい」と話していたが、全体を俯瞰したプレーも“ターンオーバー”布陣の中で光っていた。

「相手にスキがあれば、前からプレッシャーをかけて引っ掛けて……というのを狙うけど、今日の相手は回しや逃げるのもうまかった。本番を想定してもドイツは絶対に持てるチーム。そういった相手に対し、間伸びせず、中盤のミドルゾーンでコンパクトを保ちながら11人全員が前向きに守備するところが大事だなと。バラバラにならず、みんなでコミュニケーション取りながらやれている。そうすれば持たれても怖くないところがある。そこからどう奪いにいくかはもう少し詰めていきたいが、ボールを持つような相手に対し、嫌がらず、焦れず、しっかりブロックを作ってというところは本番を想定した中でトライできたと思う」

 それでも谷口はPK献上のこともあってか「そこまでできなかったというのはないし、完璧に抑えられたというところではない」と控えめな自己評価。「これくらい強度高いゲームを経験することによってまた次のゲームに活きてくる。もう少し駆け引きのところや1対1のバトルのところは上げていきたい」。この試合の課題と収穫を胸に、残り2か月を戦っていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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