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長友「雄太の存在がなかったらあそこまでの批判はなかった。奮起できた」。W杯欠場の戦友・中山雄太への思い

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DF長友佑都がW杯に向けて意気込み

[11.5 J1第34節 FC東京2-3川崎F 味スタ]

 FC東京DF長友佑都が4度目のW杯に向け、本格始動だ。今シーズンのJリーグを終えた36歳は「まずは怪我無くしっかり合流できるということ、W杯を迎えられるということは、まずよかった」と語った。

 5日のJ1リーグ最終節・川崎フロンターレ戦は66分間プレーし、途中交代で今シーズンの日程を終了。リーグ戦は合計30試合に出場した。新指揮官アルベルのもとで研鑽を積み、成長を実感。「新しいサイドバックとしての、長友としての成長を見せられた。いままでは外にオーバーラップしてクロスしてという、そんなプレーばかりだった。アルベル監督になって、中でのプレーやウイングとの関係性も含め、そこを学べた。間違いなく代表でも活きる」。4度目の大舞台に向け、意気込んだ。

 カタールW杯予選でポジション争いをし、ともに本大会メンバー入りも果たしたDF中山雄太(ハダースフィールド)が、アキレス腱の負傷で不参加が決定的となった。日本代表のグループ内で中山からも連絡があったといい、長友は「一番つらいのは雄太」と理解を示す。

 不動の左SBだった長友の定位置を脅かした存在だった。カタールW杯予選では中山との比較論で、長友に批判が集まった。その批判をもとに長友は再び成長を遂げた。「僕は雄太に育ててもらったといっても過言ではない」とその胸中を語る。

「彼の存在が大きかった。皆さんが批判をくれたのも、僕のパフォーマンスが落ちていたのもあるけど、雄太の存在がなかったらあそこまでの批判はなかった。あれで僕も奮起できた部分があった。サッカー選手として彼から学ぶことが多くて、僕にないものを持っていて、お互い気づいたことを言い合える関係っていうのは、なかなかライバルではない関係。それができていたのは、彼の人間性。人格をリスペクトしているし、彼の思いや魂を自分の心に染めてW杯を戦いたい」

 日本人最多タイとなる4度目のW杯出場へ。メンタル面はさすがの長友。「3回経験していますし、整え方は自分自身わかっている。まったく心配していない。むしろプレッシャーがあったほうがアドレナリンが出て、より一層20代に戻ったように動ける。だからこそ、プレッシャーは求めている部分がある。W杯というものが大きなプレッシャーを与えてくれる。それを楽しみたい」。戦友の思いとともに、大舞台に再び臨む。

(取材・文 石川祐介)
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