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森保監督に先発指名された田中碧、右膝については「痛さはあまり感じない」

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日本代表MF田中碧

 システム変更によって下がった序列を回復するチャンスが到来した。カタールW杯前最後の国際親善試合となる17日のカナダ戦。その前日会見で森保一監督に「先発で起用する」と“指名”された日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)が前日練習後にメディアに対応。「(プレーできる)喜びが大きい。(出場時間は)長くやれればやれるだけ嬉しいし、楽しい。体力の不安はそんなにない」と瞳を輝かせた。

 10月29日のホルシュタイン・キール戦で膝を負傷し、戦線離脱。「右膝関節包損傷」と診断され、カタール入りしてからも当初は別メニュー調整だった。しかし、森保ジャパンはダブルボランチのユニットとしてファーストチョイスだったMF遠藤航とMF守田英正がそろってカナダ戦を欠場することが決定。森保監督は「柴崎岳と田中碧」のコンビを先発させる決断を下した。

 田中自身も故障明けではあるが、「やっていなかったのは1週間だけ。違和感は特にない。僕は痛みに強いタイプなので、痛さはあまり感じない。膝は問題ないと思います」と力強く言った。

 カタールW杯アジア最終予選では4-2-3-1から4-3-3へのシステム変更をきっかけに先発の座をつかみ、背水の陣となった日本をV字回復させる大活躍を見せた。しかし、森保監督は9月のドイツ遠征から4-2-3-1システムを復活。ボランチの枚数が3枚から2枚へ減ったことで田中の序列は下がり、ドイツ遠征初戦のアメリカ戦は出番なく終わった。ターンオーバーで戦ったエクアドル戦ではMF柴崎岳とダブルボランチを組んで先発したが、序列を回復するだけのアピールとはならなかった。

 さらには右膝の負傷。良くない状況が続いていただけに、カナダ戦先発のチャンスが巡ってきた喜びは大きい。「自分でやるべきことをやって、90分通して貢献できればいいのかなと思う。気負わず、とはいえ僕自身もゲームに対してのフィーリングを上げていかないといけない。チームのこともそうですけど、個人のことも意識してプレーしたい」と意気込む。

 森保監督は「遠藤や守田がいなくても十分にW杯を戦える選手層があると示したい」と期待を寄せる。ロシア大会では大会前最後の親善試合となったパラグアイ戦で活躍したMF乾貴士やMF香川真司が序列を上げ、本大会での先発入りを果たした。田中自身、「僕もオーストラリア戦で点を取ったから、最終予選の試合に出れたのだろうと思う」と体験としての実感を持っている。

「明日の試合はチャンスでもある。だからこそまずはチームが勝つこと。それにプラスして自分がいいパフォーマンスをすれば、大会を通して自分が出られる時間が増えるだろうと思う」。先発の座をつかみ取るための戦いがやってくる。

(取材・文 矢内由美子)

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