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スペインとの再会に目を輝かせる田中碧「五輪の二の舞にはなりたくない」

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日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)

 東京五輪のメダルをかけて激闘を繰り広げたスペインと、ワールドカップの決勝トーナメントをかけて再会する。日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)はカタールW杯グループリーグ最終節スペイン戦に向け、「素晴らしいシチュエーションなので、ワクワクしながらできれば」と目を輝かせていた。

 2021年8月3日の東京五輪準決勝、U-24日本代表は延長戦にもつれ込む大激闘の末、スペインに0-1で敗れた。現在、A代表の主力を担うFWマルコ・アセンシオ(R・マドリー)、MFペドリ(バルセロナ)、GKウナイ・シモン(ビルバオ)は当時の中心メンバー。日本も田中をはじめ、MF久保建英(ソシエダ)、DF板倉滉(ボルシアMG)があれからA代表の主軸となり、DF吉田麻也(シャルケ)らオーバーエイジ組とともにリベンジの時を迎えようとしている。

 自力でのグループリーグ突破のためには勝利が条件。それでも田中は力強く語った。「僕はもうワクワクしている。最高のシチュエーションだなと思う。ドイツ、スペイン、日本が入ってそのうちの2つが落ちることはなかなかない。この状況を楽しみながら、勝たないといけないので勝ち点3を取れれば」。そのミッションを実現すべく、「オリンピックの二の舞にはなりたくない」と生まれ変わった姿を見せるつもりだ。

「オリンピックではカウンターを刺せた部分もあったし、ボールをつなぐときも(今大会の)ドイツ戦みたいに全くつなげなかったわけではなかった。いい部分はあったのでそれを活かしながらも、オリンピックみたいに完全に受け身になってチャンスが少ない試合になると勝つのは難しい。前回の試合とは違う形、入り、戦い方をしないといけないのは間違いない」

 日本の選手たちが成長しているのと同様、対戦相手がレベルアップしているのは分かっている。「自分たちが持っている情報は全員で共有する必要がある」と五輪経験者としての役割には価値を見出した田中だが、「メンバーは1年あれば変わる。そんなに参考にならないんじゃないかと思う」とも注意深く語った。

 痛恨の敗戦に終わったコスタリカ戦から一夜明けた28日の全体練習では、MF遠藤航(シュツットガルト)が右ひざ痛のため欠席。田中にとっては東京五輪チームをともに支え、盤石の連係を見せていた相棒だが、スペイン戦の出場は不透明な状況となっている。

 そこで大きな期待がかかるのが田中。「次に勝つことが目標ではないし、その次がある」と先を見据えつつも、「オリンピックの選手は悔しい経験をしているので、この悔しさをぶつけるには最高の舞台。ここで勝ち点3を取れれば、あそこで負けてよかったとは思わないけど、あの経験を少しは晴らすことができる」と力強く語った。

 決勝トーナメント進出をかけてのリベンジへ。田中は「スペインとまたガチでやれて、そこで勝ち点3を取れればあの経験がよかったなと思う。僕は楽しみにしているし、東京世代は全員そうだと思う」と世代全員の思いを込めて、運命の一戦に挑むつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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