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失点シーンへの議論に川島永嗣「一つのプレーを取り上げるのは簡単」

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日本代表のGK川島永嗣(ストラスブール)

 コスタリカ戦(●0-1)から一夜明けた28日の練習後、日本代表のGK川島永嗣(ストラスブール)が報道陣の取材に応じ、失点シーンを取り巻く議論に一石を投じた。

 コスタリカ戦では0-0で迎えた後半36分、背後への浮き球をDF伊藤洋輝がヘディングで跳ね返し、DF吉田麻也が右足を伸ばして対応したが、これが中途半端な浮き球に。MF守田英正がスライディングでクリアしようと試みたが、相手に奪われると、シュートにGK権田修一が両手を伸ばすも弾き切れず、決勝点を決められていた。

 この日、失点シーンの権田の対応について問われた川島は「キーパーのプレーに関しては自分がピッチに立っていないと、いろんな感覚含めてわからない。本人がわかることだと思うし、周りがとやかくいうことではない」と前置きしつつ、権田が両手でアプローチしたことについては「ボールが自分のタイミングがズレていれば、片手だけじゃなくて両手のほうがコースが変えやすいし、選択肢としてはその時の判断として全然ある」と間違ったものではないという見解を示した。

 また一部で集まった批判については「キーパーはもうそういうポジションなので」と冷静。「どういう形であれ、失点すれば最後にキーパーが責任を取らなければいけないし、そういうポジションだと思う。今までもそうだし、これからも変わらない」と指摘しつつ、「それによって何かが変わることはない。日々のトレーニングでそういうシーン、そういう可能性を減らしていける作業をするしかない。僕たちGKの宿命かなと思う」と述べた。

 コスタリカ戦の試合後には、権田のセービングだけでなく、クリアしなかった吉田の判断、倒れ込みながらのクリアとなった守田の対応など、失点シーンを発端に議論を呼んでいた。そうした声には「一つのプレーを取り上げるのは簡単」とピシャリと断じた川島。前回ロシア大会で大きなバッシングを経験していた39歳は、次のように言葉を続けた。

「僕たち選手は常に90分間、95分間通して自分たちが何ができて、何のためにやっているのかをチームとしてやらなきゃいけない。もちろん一つのミスは試合の中で起こり得るし、でも何かがあってもそれを切らなきゃいけない、それを連鎖させてはいけないという話を常にしている。そういうところをチームとして徹底しなければいけないし、一つのミスのせいではない。どれだけチームとして一つのミスがあっても、それを切れるかといった意識が大切」

 そう切り替えの重要性を指摘した川島は「正直チームとしては一つのプレーへの話はない」と明かしつつ、「ドイツ戦に勝ったのはチームが結束していたからだと思うし、こうした厳しい結果を受けて、自分たちがどれだけ結束して次に向かっていけるかというところだと思う」と前を向いていた。

(取材・文 竹内達也)
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