[12.5 W杯決勝T1回戦 日本 1-1(PK1-3) クロアチア アルワクラ]

　ロシアW杯のMF乾貴士、MF原口元気に続き、日本サッカー史上3人目となるW杯決勝トーナメントでの得点を記録した日本代表FW前田大然(セルティック)だったが、その得点がベスト8への道につながることはなかった。

　0-0で迎えた前半43分だった。右CKのサインプレーからMF堂安律のクロスがゴール前に送り込まれると、ファーサイドに飛び込んだDF吉田麻也が折り返し、前田の目の前に転がってきた。「僕の目の前に来ただけ。押し込むだけだった」。この一撃が日本史上3人目の決勝トーナメントの得点となった。

　ところが前回大会同様、このリードを守ることはできなかった。後半10分、DFデヤン・ロブレンからのクロスにFWイバン・ペリシッチが頭で合わせ、同点に追いつかれた日本。チャンスを活かした前田は「逆に相手にクロス1本でやられた」と悔やんだ。

　その後、試合は延長戦まで拮抗した展開が続き、1-1でもつれ込んだPK戦で終幕。3本のキックが相手守護神に止められた日本はベスト8への切符を掴むことができなかった。

　自身のゴールにも「勝たないと意味がない」と厳しい表情を浮かべた前田は「これが日本の実力だと思う。またイチからやり直さないといけない」ときっぱり。3試合に先発した今大会については「ここに立てたのは僕一人では無理だったし、たくさんの人の支えがあったので、それに感謝したい」と口にした。

(取材・文　竹内達也)

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