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森保監督が欧州視察に出発「W杯に出た選手中心に会っていきたい」

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日本代表森保一監督

 日本代表森保一監督が28日、欧州視察に向けて羽田空港を出発した。現地時間同日夕にフランス・パリに到着し、29日にMF伊東純也所属のスタッド・ランスパリSGを視察予定。その後は2月13日の帰国までの間、ドイツ・デュッセルドルフのJFAオフィスを拠点とし、カタールW杯メンバーと面会していくという。

 森保監督によると、今回の欧州視察のテーマは「W杯の振り返りとわれわれが今後やるべきことの整理」。現地では「W杯に出た選手を中心に会っていきたい」といい、「われわれスタッフが考えていることの振り返りではなく、W杯の成果と課題について、選手目線の振り返りを聞ければと思う」と意向を述べた。

 視察先はJFA拠点のデュッセルドルフに近いドイツ勢が中心となる予定。森保監督はDF板倉滉(ボルシアMG)、MF田中碧(デュッセルドルフ)の名前を挙げつつも、「まずは吉田麻也には会いたいと思っている」と強調した。

「なんで吉田麻也と最初に会うかというと、実はW杯直後には彼と一番話せていない。『じゃあまた今度』という感じで、いつもゆっくり話す時間を取れずにいたので、振り返りというところでまずはキャプテンに聞こうかなと思っている」。まずは森保ジャパン発足当初からの4年間余り、主将としてチームを支えてきた吉田とディスカッションを行う予定だ。

 この日、取材を終えた森保監督が搭乗ゲートに向かうと、国際線ターミナルに集まっていた旅行客からざわめきも起きた。「声をかけられてサインだったり写真と言われる機会は間違いなく増えて、予定どおりにあそこに行きたい、ここに行きたいと行程が進まなくなったのはあるけど、すごく嬉しい反響だと思う」。カタールW杯の戦いを経て、世の中の目線の変化を感じているという。

「現場サイドとしては喜べる結果ではなく、悔しい結果というところもあるが、これだけ国内でわれわれの戦いを評価していただいて、喜んでいただいている姿を見させていただけるのがありがたいし、勝敗を超えたところで、サポーターや国民に喜んでくださっている姿を見られたことがわれわれにとってもこの上ない喜びであり、われわれが日本代表として戦う存在意義を感じさせてもらえてうれしい」

 そうした熱気を今後も持続させるためにも、3月下旬に控えるカタールW杯後初の代表戦は「2026年のワールドカップに向けたチームづくりのスタート」(森保監督)という言葉以上に重要な位置付けになりそうだ。もっとも、依然として対戦相手は確定しておらず、コーチングスタッフも決まったばかり。まずは今回の欧州視察でカタールW杯の成果と課題を整理し、次の4年間の道筋を描くための土台を明確にしていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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