久保・三笘のシューズに驚きの高額落札…吉田麻也が「工藤壮人選手ありがとうオークション」に込めた“3つの目的”
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昨年10月に32歳の若さで亡くなった工藤壮人さんの家族をサポートするため、日本プロサッカー選手会(JPFA)は1月下旬から、「工藤壮人選手ありがとうオークション」を実施している。すでに終了した第1弾ではMF久保建英(ソシエダ)のサイン入りスパイクが約240万円、MF三笘薫(ブライトン)のサイン入りランニングシューズが約195万円で落札。カタールW杯でも活躍した日本代表選手のグッズに大きな注目が集まっていた。
この企画を立案したのは、昨年11月からJPFA会長を務めるDF吉田麻也(シャルケ)。工藤さんと日本代表でも共にプレーした間柄だ。吉田は今月2日に公開された国際サッカー選手会(FIFPRO)によるインタビューで、この企画に込めた思いを語っている。
インタビューで吉田は、工藤さんの人柄について「とても正直で、とても気さくないい人でした。典型的な日本人で、寡黙でシャイだったけれど、一度話してみるといい人だということがわかりますし、チームメートの大半が同じ印象を持っていたと思います」と紹介。亡くなったという知らせを「ショックでした」と振り返った。
その後、吉田はすぐにJPFAの役員や、柏レイソルアカデミー時代から共にプレーしていたDF酒井宏樹(浦和)をはじめとした日本代表の選手・スタッフと相談。工藤さんのようにJ2・J3でプレーしている選手たちにも声をかけつつ、家族をどうサポートするかを話し合ったという。
すると、共通の心配事として返ってきたのが「家族」と「お金」という答え。そこで「金銭的な援助が一番いいのではないか」と考え、オークションを開くことに決まった。
オークションを実施する際には「壮人の奥さんにも事前に相談し、どう思うかも確認しました」という吉田。「チャリティーというのは良い意味でも悪い意味でも受け取られる可能性があって、非常なデリケートなもの」という世間の視線も踏まえつつ、酒井が説明したところ、工藤さんの妻からの賛成も得られたという。
オークションの第一の目的は「壮人の奥さんと娘のために少しでも多くのお金を集めること」。まずはカタールW杯に出場したばかりの選手たちが、本大会で使用したグッズを出品した。吉田が「クレイジーな入札もありました」と振り返ったように、久保や三笘のグッズには驚きの高値がつき、吉田が出品したサイン入りのスパイクも約100万円で落札された。
今後は元日本代表の内田篤人氏、ポルトガル移籍を決断したFW三浦知良らレジェンドに加えて、サッカーに関係の深い著名人の出品も控えており、工藤さんがプレーしていたバンクーバー・ホワイトキャップス(MLS)やブリスベン・ロアー(豪州Aリーグ)からも参加が予定されているという。
また吉田は「お金も大事だけど、僕たちにはあと二つ別の目的があります」と強調する。
その一つが「連帯感を示す」ことだ。「われわれJPFAは選手たちに『自分たちに何があってもJPFAはいつも一緒なのだと感じてもらいたいのです」。工藤さんの家族をサポートするという行動の先には、サッカー選手全員に対する思いがある。
「壮人が亡くなったと聞いて、僕も怖くなりました。もし自分の身にこのようなことが起きたら、家族はどうなるのだろうと考えました。ただ僕は幸運にも長くイングランドでプレーすることができたので、経済的にもJ2・J3などのリーグでプレーする他の多くの選手よりも恵まれた状況にありますが、彼らの中にも自分の将来について心配し始めた人がいるはずです。もし自分に何かがあったら家族は、子どもはどうなってしまうのだろうと。その不安は解消しないといけません。そのためにこのジェスチャー、このオークションがとても重要なのです」
またもう一つは「日本や他の国で事故や災害が起きた時、それにサッカー選手、あるいは野球選手、バスケットボール選手などが巻き込まれた時、このスキームを再現できるようにすること」だ。このオークションでの前例によって「いかに協力しあえるかを示し、世界的な連帯を見ることができます」と吉田。「もちろん次がないことを祈りますが、その時が来てもこの事例を活用できるように準備したいです」と先を見据えている。
オークションの第2弾(https://www.j-pfa.or.jp/news/n-00000508/)は今月5日まで実施中。DF冨安健洋(アーセナル)のサイン入りスパイク、MF遠藤航(シュツットガルト)のサイン入りスパイク、GK権田修一(清水)のサイン入りグローブをはじめ、Jリーガーからもさまざまなグッズが出品されている。その後も取り組みは続き、第3弾が6〜12日、第4弾が13〜19日に行われる。
この企画を立案したのは、昨年11月からJPFA会長を務めるDF吉田麻也(シャルケ)。工藤さんと日本代表でも共にプレーした間柄だ。吉田は今月2日に公開された国際サッカー選手会(FIFPRO)によるインタビューで、この企画に込めた思いを語っている。
インタビューで吉田は、工藤さんの人柄について「とても正直で、とても気さくないい人でした。典型的な日本人で、寡黙でシャイだったけれど、一度話してみるといい人だということがわかりますし、チームメートの大半が同じ印象を持っていたと思います」と紹介。亡くなったという知らせを「ショックでした」と振り返った。
その後、吉田はすぐにJPFAの役員や、柏レイソルアカデミー時代から共にプレーしていたDF酒井宏樹(浦和)をはじめとした日本代表の選手・スタッフと相談。工藤さんのようにJ2・J3でプレーしている選手たちにも声をかけつつ、家族をどうサポートするかを話し合ったという。
すると、共通の心配事として返ってきたのが「家族」と「お金」という答え。そこで「金銭的な援助が一番いいのではないか」と考え、オークションを開くことに決まった。
オークションを実施する際には「壮人の奥さんにも事前に相談し、どう思うかも確認しました」という吉田。「チャリティーというのは良い意味でも悪い意味でも受け取られる可能性があって、非常なデリケートなもの」という世間の視線も踏まえつつ、酒井が説明したところ、工藤さんの妻からの賛成も得られたという。
オークションの第一の目的は「壮人の奥さんと娘のために少しでも多くのお金を集めること」。まずはカタールW杯に出場したばかりの選手たちが、本大会で使用したグッズを出品した。吉田が「クレイジーな入札もありました」と振り返ったように、久保や三笘のグッズには驚きの高値がつき、吉田が出品したサイン入りのスパイクも約100万円で落札された。
今後は元日本代表の内田篤人氏、ポルトガル移籍を決断したFW三浦知良らレジェンドに加えて、サッカーに関係の深い著名人の出品も控えており、工藤さんがプレーしていたバンクーバー・ホワイトキャップス(MLS)やブリスベン・ロアー(豪州Aリーグ)からも参加が予定されているという。
また吉田は「お金も大事だけど、僕たちにはあと二つ別の目的があります」と強調する。
その一つが「連帯感を示す」ことだ。「われわれJPFAは選手たちに『自分たちに何があってもJPFAはいつも一緒なのだと感じてもらいたいのです」。工藤さんの家族をサポートするという行動の先には、サッカー選手全員に対する思いがある。
「壮人が亡くなったと聞いて、僕も怖くなりました。もし自分の身にこのようなことが起きたら、家族はどうなるのだろうと考えました。ただ僕は幸運にも長くイングランドでプレーすることができたので、経済的にもJ2・J3などのリーグでプレーする他の多くの選手よりも恵まれた状況にありますが、彼らの中にも自分の将来について心配し始めた人がいるはずです。もし自分に何かがあったら家族は、子どもはどうなってしまうのだろうと。その不安は解消しないといけません。そのためにこのジェスチャー、このオークションがとても重要なのです」
またもう一つは「日本や他の国で事故や災害が起きた時、それにサッカー選手、あるいは野球選手、バスケットボール選手などが巻き込まれた時、このスキームを再現できるようにすること」だ。このオークションでの前例によって「いかに協力しあえるかを示し、世界的な連帯を見ることができます」と吉田。「もちろん次がないことを祈りますが、その時が来てもこの事例を活用できるように準備したいです」と先を見据えている。
オークションの第2弾(https://www.j-pfa.or.jp/news/n-00000508/)は今月5日まで実施中。DF冨安健洋(アーセナル)のサイン入りスパイク、MF遠藤航(シュツットガルト)のサイン入りスパイク、GK権田修一(清水)のサイン入りグローブをはじめ、Jリーガーからもさまざまなグッズが出品されている。その後も取り組みは続き、第3弾が6〜12日、第4弾が13〜19日に行われる。
In memory of Masato Kudo ❤️
— FIFPRO (@FIFPRO) February 2, 2023
The Japan Pro-footballers Association (@JPFA_News) is auctioning signed memorabilia to support the family of the former national team player, who sadly passed away on 21 October 2022.
@MayaYoshida3#GlobalPlayerCouncil pic.twitter.com/CEa9qeq11u
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