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代表の右SBを担うのは…橋岡大樹が誓う“酒井宏樹超え”「超えなければいけない存在」

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ランニングするDF橋岡大樹

 ベルギーで蓄えてきた実力をぶつけるときが来た。21年10月以来の日本代表復帰となったDF橋岡大樹(シントトロイデン)が静かに闘志を燃やした。

「(代表復帰は)うれしい気持ちもあるけど、W杯を見ていて、自分もここに立ちたかったという気持ちが強くなった。グループリーグは1位通過だったし、勝った試合はうれしかったけど、悔しいという気持ちが大きかった」。率直な気持ちを吐露したのは、機は熟したとの思いがあるからだろう。

 シントトロイデンに移籍して3年目の今季はここまでリーグ戦29試合に出場し、そのほとんどがフル出場。浦和でプレーしていた頃からの持ち味である対人守備の強さに磨きがかかり、課題としてきた攻撃面でも今季は3アシストと数字を残しているほか、アシストはつかないまでも「ゴールに関わるプレーの数は去年より増えている。攻撃面でも成長できているのかなと思う」と胸を張る。

「まずはベルギー内で“この右サイドバック、いいな”と思わせるのが目標でもあった。今季は良い結果を出せていると思うし、プレーも安定してきて、ベルギーリーグの中では認められてきているのではないかと思う」。言葉に自信がみなぎる。

 今回はW杯3大会出場のDF酒井宏樹(浦和)、カタールW杯で右サイドバックとしてプレーしたDF山根視来(川崎F)が招集を見送られ、DF冨安健洋もケガのため参加を辞退。右サイドバックのスタメン争いは26年北中米W杯を見据えるうえで注目度が高い。

 ただ、今回の招集メンバーにはオランダで上位を争うAZで活躍するDF菅原由勢、パリ五輪世代のDF半田陸(G大阪)がおり、争いは熾烈。橋岡は「2人とも良い選手だし、凄く良いライバル。でも周りを気にするよりまずは自分のプレーに集中すること。今できることを100%出し切って、練習からアピールして、試合に出たときに自分のプレーができればいい」と冷静に自分を見つめる。

 森保一監督の頭の中にプレーする姿が色濃く残っているであろう酒井については「いい選手というのは分かっているし、酒井選手も山根選手もまだまだできる選手。そこに負けないくらい頑張らないといけない。酒井選手は超えなければいけない存在」とキッパリ言った。

「先日の記事で、酒井選手が“いいかげん、新しいサイドバック、良い選手が出てきてほしい”と言っていた。日本代表をもっと強くするためにそこは大事。その一人に自分がなれればいいと思っている」。ポジションを手にする覚悟をしっかりと示した。

(取材・文 矢内由美子)

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