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SBが絞る新たなトライに鎌田大地も試行錯誤「何が正解か分かっていなかった」

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日本代表MF鎌田大地

 新しいビルドアップの形に取り組む中、トップ下のポジショニングにも手探りな部分があった。日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)は24日のウルグアイ戦(△1-1)を振り返り、「改善するところ、難しいところが多々あった。課題が多くあった」と指摘。「ポジショニングの部分で、サイドバックが(中に)入ってきたので、真ん中の部分でボールを受けるのが難しかった」と率直に振り返った。

 ウルグアイ戦では両サイドバックが中央に絞ってボランチに近いポジショニングを取ってビルドアップに参加。今合宿を通じて名波浩コーチのもと、取り組んできた攻撃の形だったが、「1試合目ということで何が正解か分かっていなかった。試しながらですごく難しかった」(鎌田)と、いきなり機能するところまでには至らなかった。

 トップ下で先発した鎌田はこれまでであれば、状況を見てはポジショニングを下げてビルドアップに参加することも多かったが、ウルグアイ戦に関しては「サイドバックとかぶらないように、落ちすぎないように意識していた」という。「ボールに関わるより、ゴール前に入っていかないとダメだと個人的には思っていたけど、試合が終わったらもっと関わりに行っていいという感じだった」と明かした。

「練習からもっと回数を重ねたら変わっていくと思うし、1試合目なのでしょうがない。今始まったばかりだし、オプションをたくさん作っておくに越したことはない」。サイドバックが中にポジションを取るのもあくまで試合の流れの中での一つの選択肢。「(サイドバックが)時と場合でうまいタイミングで入ると言っていたけど、そのタイミングも難しかった」とまだまだ発展途上にある。

 速攻だけでなく、遅攻でもしっかりボールを保持しながら相手を崩し切ることを目指しているが、ウルグアイ戦は「ボールを保持できていたけど、GKやセンターバックが持っている回数が多かったし、横パス、バックパスが多かった」(鎌田)と、効果的な崩しは少なかった。

「ボール保持だけにこだわっていたらダメだし、そこの割合も大事。今はいろいろトライしながらやることが大事」。チームとしての攻撃の幅を広げるためにも今はトライ&エラーを繰り返していくしかない。

(取材・文 西山紘平)

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