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U-22日本代表は6月欧州遠征で“旬の選手”を初招集、J1常連組不在も…欧州遠征で選手層底上げ狙う

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DF関根大輝(拓殖大/柏内定)

 パリ五輪世代のU-22日本代表は1日、6月の欧州遠征に参加するメンバーを発表した。今回初の招集となった選手は5名。大岩剛監督は「われわれのスタイル、原則は理解した上でグループに入ってきてほしいので、その一歩として非常に強い国と試合ができるので、いろんな緊張感、スピード、強度、スタイルを理解しながら自分の特徴を出してもらう要求を今回もしっかりしていきたい」と求めるポイントを語った。

 今回の欧州遠征はインターナショナルマッチウィークの期間ではないため、J1クラブで試合に出場している常連組は招集が難しい状況となった。その一方で、初招集は5名。DF奥田勇斗(桃山学院大)、DF関根大輝(拓殖大)、DF根本健太(流通経済大)、MF平河悠(町田)、MF重見柾斗(福岡大)が新たに名を連ねた。

 関根や根本は、4月に行われたU-22日本代表候補合宿からメンバー入りを果たした選手。関根はその後、柏レイソルの2025年加入内定が発表され、特別指定選手としてルヴァン杯でさっそくデビュー。187cmの高身長でCBだけじゃなくSBもこなせる人材だ。大岩監督がこれまで口にしていた“旬の選手”の筆頭といえる。

 Jリーグから“旬の選手”として平河が初選出された。J2首位のFC町田ゼルビアからはFW藤尾翔太とともに選出。平河は山梨学院大を卒業後、今季から加入したルーキーだ。しかしチームで定位置を確保すると、ここまでJ2リーグ全18試合出場4得点というロケットスタート。大岩監督は「得点という攻撃の部分だけでなく、チームで求められているであろう守備の部分でもしっかりとしたパフォーマンスを見せている」と招集の理由を明かした。

 大岩監督体制は22年3月のスタートから一年以上が経ち、今年からいよいよパリ五輪予選も本格化。「本大会から逆算して最終予選を勝ち抜くための前進を今後もしていきたい」(大岩監督)。これまで積み上げてきた要素に、ここからさらに新たな力を試しながら組み込んでいくつもりだ。

 パリ五輪世代のひとつ下の世代であるU-20日本代表は、5月にU-20ワールドカップを戦い、グループリーグで敗退した。悔しさを味わった選手たちは今後、パリ五輪世代となる。キャプテンを務めた松木玖生といった一部選手はすでに大岩監督体制のチームでも招集済み。指揮官も「そうした選手を中心にこの2か月、3か月でいろんなことが起きると思うので、戦力になってくれれば心強い。大学生含めて新しい選手が何人もいるが、一体感を持って戦っていく上で各選手の役割を見極めたいと思う」と新戦力の台頭に期待を寄せた。

(取材・文 石川祐介)

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