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尚志のMF安齋悠人とMF神田拓人が延長戦勝利に貢献。決勝も必ず勝って、U-19日本代表フランス遠征へ

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U-19日本代表フランス遠征メンバーに選出されたMF安齋悠人(右)とMF神田拓人。2人はインターハイ予選決勝で必ず勝つことを誓った

[6.3 インターハイ福島県予選準決勝 尚志高 2-0(延長)学法石川高 Jヴィレッジ]

 勝って、フランスへ行く。5月31日にフランス遠征で第49回モーリスレベロトーナメントに臨むU-19日本代表が発表され、尚志高のMF安齋悠人(3年=福島ユナイテッドFC U-15出身)とMF神田拓人(3年=FC川崎CHAMP ジュニアユース出身)が選出された。2人は6月4日のインターハイ福島県予選決勝(対聖光学院高)後すぐに移動し、U-19日本代表合流。そして、フランス遠征へ旅立つ予定となっている。

 先月、U-20ワールドカップで先輩CBチェイス・アンリ(現フランクフルト)が奮闘。安齋、神田にとっても海外の才能と対戦する貴重な機会となる。2人はインターハイ出場を決めてから、代表活動をスタートする意気込みだ。3日にはインターハイ予選初戦となる準決勝で学法石川高と対戦。神田はボランチとして先発し、安齋は“切り札”役としてベンチスタートだった。

 試合は0-0で進む展開に。神田は特長である守備力で違いを生み出して見せる。再三セカンドボールを回収し、個の力でボールを奪い取っていた。対戦した学法石川も力のあるチーム。簡単には得点できないと考え、意識していたことは攻撃面についてだ。

「普段後ろのポジションなんですけれども、PAに入ることを意識して、2、3本PAで受けられたのは良かったけれど、攻撃のところをもっと追求して展開していかないといけない」。より崩しに係わり、ゴールを決めることも求めていた。

 一方の安齋は後半12分にピッチへ。強烈な突破力を見せる一方、警戒され続けてなかなかゴールに結びつけることができない。それでも延長前半、安齋のドリブル突破を起点とした連続攻撃から先制点が生まれる。さらに延長後半8分には、ドリブルでDF1人をかわし、さらにDF2人を置き去りにしようとしたところで倒され、PKを獲得した。

 これを右足で決めて1得点。「延長戦のことは考えていなくて、まずそこで取れなかったことが一つ悔しいところではあるんですけれども、1-0から2-0にできたということでだいぶ相手のメンタルも折れたと思うので、そこは遅かったんですけれども良かったと思います」と胸を張った。

 神田は2月のU-18日本代表候補合宿で活躍。「(今回は)海外なので、今までの日本のチームと違ってフィジカルも強かったりスピードも速いと思うので、そこは自分の武器である予測やボール奪取能力を代表の中でも発揮しなければいけない。守備をもっと追求して、攻撃でももっと展開して、シュート打って、自分が点を決められるようなボランチにフランスでなっていきたい」と意気込んでいる。海外の選手相手でもボールを取れる自信が「あります」。自分のやるべきことをビビらずにやり切る構えだ。

 一方の安齋は、U-17日本高校選抜での活躍などを経て、待望の年代別日本代表初選出。「自分の武器はドリブル突破なので、ボール持ったら1人、2人かわして自分1人でもサイド打開できるぞというところは代表のみんなにも見て欲しいところなので、そこはアピールしたいと思っています」。海外志向の強い高速ドリブラーは、外国人DFが飛び込んできたところをかわして前進するイメージ。積極的に自分の強みを表現し、結果を残して尚志に戻ってくる。

 2人が強調したことは絶対にインターハイ切符を獲得することだ。安齋は「明日は自分出たら結果に一番こだわっていて、自分が1得点、2得点重ねていけば、尚志のパスサッカーもしやすくなっていく」と語り、神田は「明日はもっと前半から前から行って点を奪って、大量得点を。自分は武器の守備だったり、きょう見つかった攻撃の課題を明日改善して勝ちたい。点取りたいです。勝って海外に行きたいです」。サポートしてくれるチームや、福島県の関係者のためにもフランスで活躍することが目標。その前に尚志を全国へ導き、喜んでからフランスへ向かう。

MF神田拓人はこの日も高い守備能力を発揮

MF安齋悠人は交代出場で1ゴールをマーク

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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