beacon

JFA扇谷審判委員長、Jリーグの判定精度に危機感「非常に大きな課題」重大事象の判定ミス計58件

このエントリーをはてなブックマークに追加

VARで覆された場面も

 日本サッカー協会(JFA)の審判委員会は2日、都内のJFAハウスでレフェリーブリーフィングを行い、J1第15節までの得点やPK、退場などの重大な事象において、主審31件・副審27件の誤った判定があったと明かした。ここからVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入によって判定が正されたケースも含まれているが、扇谷健司審判委員長はピッチ上の判定精度向上にフォーカスし、「大きな課題」と危機感をにじませた。

 JFA審判委員会はJリーグのシーズン中において、得点、PK、一発退場、警告2回による退場をそれぞれ「キーインシデント」と定義。その際の判定の正誤を週ごとに確認し、現役審判員の指導に活かしている。

 審判委員会は誤った判定があった個別の試合を明らかにはしなかったが、誤った判定パターンを報道陣に公開。以下の内訳だった。

▼主審
ペナルティエリア内でハンドの反則を取らなかった 8回
ペナルティエリア内で脚など下半身の接触が反則とされなかった 8回
著しく不正なプレーを退場としなかった 4回
DOGSO(決定的な得点機会の阻止)を退場としなかった。 3回
ハンドの反則で誤ってPKと判定した 2回
上半身の接触で誤ってPKと判定した 1回
ペナルティエリア外の事象を誤ってペナルティエリア内だと判定した 1回
ハンドの反則があったにもかかわらず得点を認めた 1回
イエローカード相当のプレーを著しく不正なプレーとして退場とした 1回
チーム役員を退場させなかった 1回
集団的対立で2枚目のイエローカードを提示しなかった 1回
※VARレビューで覆ったものも含む

▼副審
【オフサイドと判定】
得点か否か 14回
大きなチャンスとなる攻撃 3回
PK 1回

【ノットオフサイドと判定】
得点取消し 6回
大きなチャンスとなる攻撃 3回

 扇谷委員長は「副審に関しては3Dオフサイドラインテクノロジーが入ってきて細かい正誤が出るので仕方ないこともあるが、主審のハンド、足のファウル、著しく不正なプレーのところは非常に大きな課題」としつつ、昨季に比べても正しい判定の割合が下がったことを指摘。「われわれがそこを上げていくことで、リーグにいいものを提供できると思うので、そこにトライしていきたい」と述べた。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ

TOP