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ロペス2発に最後はマルコス!! 横浜FMが首位神戸と並ぶ逆転勝利、FC東京はディエゴ2発も数的不利覆せず

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FWアンデルソン・ロペス

[6.3 J1第16節 FC東京 2-3 横浜FM 味スタ]

 J1リーグは3日、第16節を各地で行い、2位の横浜F・マリノスFC東京を3-2で破った。横浜FMはFWアンデルソン・ロペス、FC東京はFWディエゴ・オリヴェイラと両チームのエースが互いに2ゴールを奪い合う接戦の中、最後は後半44分に横浜FMのMFマルコス・ジュニオールが決勝点。今節試合中止の首位ヴィッセル神戸に勝ち点で並んだ。

 試合は開始40秒でさっそく動いた。横浜FMは右サイドでパスを受けたFWヤン・マテウスがカットインと見せかけて縦に仕掛けると、対面のFC東京DF徳元悠平がスリップ。一時的にフリーになったマテウスが左足でインスイングのクロスを送り、これに反応したFWアンデルソン・ロペスがヘディングでねじ込んだ。

 もっとも、ここからはFC東京が優位に試合を展開。中盤をマンツーマン気味にふさぎ、横浜FMのビルドアップに立ちはだかると、カウンターから横浜FM陣内に攻め込む。前半16分、徳元のFKのこぼれ球を拾ったDF森重真人が惜しいボレーシュートを放つと、その後は古巣サポーターからブーイングを受けるFW仲川輝人が何度も好機を演出した。

 すると前半34分、ついにFC東京がこじ開けた。MF青木拓矢が中盤でのボール奪取からすぐさま右サイドにスルーパスを送ると、これに仲川が反応。対面のDFエドゥアルドをかわして右足でクロスを送り、飛び込んできたディエゴが右足ワンタッチで押し込んだ。VARチェックでしばらく試合が中断したが、仲川のオフサイドはなし。ゴールが認められた。

 さらに前半43分、FC東京は左サイドのスローインから徳元とMF安部柊斗で局面を打開し、前でライン際に張っていた渡邊がうまく引き出すと、利き足ではない左でクロスボールを供給。これがエドゥアルドの頭上を越えてピタリとディエゴに合い、今度はヘディングでゴール右隅に突き刺した。

 ディエゴは3試合連続ゴールで今季通算7得点目となった。なおも攻め続けるFC東京は前半アディショナルタイム、徳元の右CKにDF森重真人が頭で合わせるが、これはクロスバーに直撃。跳ね返りに反応した仲川の左足シュートもGK一森純に阻まれたが、勢いを持ったままハーフタイムを迎えた。

 FC東京は後半開始時、MF小泉慶に代わってMF松木玖生を投入。U-20日本代表としてU-20ワールドカップに出場していた松木は今月1日に帰国したばかりだったが、わずか2日間の準備期間でJリーグにスピード復帰を果たした。

 その後は再び横浜FMが優勢を保ち、後半17分にスコアを動かした。左サイド攻撃に加勢したエドゥアルドが高い位置からクロスボールを送ると、これにA・ロペスが反応。うまくそらしたワンタッチシュートでネットを揺らした。FC東京の選手たちはオフサイドをアピールしたが、ファーサイドで徳元が最終ラインに残っていた。

 A・ロペスは前節、6試合ぶりの得点を含む2ゴールを記録していたが、これで2試合連続の2ゴール。得点ランキングでFW大迫勇也(神戸)に並ぶ11ゴール目となった。

 追いつかれたFC東京は後半22分にまさかのアクシデント。敵陣右サイドで松木が相手を制そうと右肘を後ろに振ると、これがMFマルコス・ジュニオールの顔面に直撃。その場ではプレーが流されたものの、VARレビューが行われた結果、肘打ち行為と判定され、レッドカードが提示された。

 松木は昨年4月2日に行われた昨季の敵地・横浜FM戦でのイエローカード2枚に続き、プロキャリアで2度目の退場処分。初の世界舞台でグループリーグ敗退に終わった悔しさを胸にJリーグの舞台に帰ってきていたが、厳しい復帰試合となった。

 数的優位となった横浜FMは後半31分、FWエウベルのミドルシュートがゴールに入るも、軌道上に立っていたA・ロペスにオフサイドがあったと判断され、ゴールは認められない。それでも後半44分に決着をつけた。FW宮市亮、MF水沼宏太を投入して勢いを強め、波状攻撃を仕掛けると、水沼のクロスをマルコスがうまく収め、冷静にネットに押し込んだ。試合はそのままタイムアップ。横浜FMが劇的な逆転勝利で勝ち点3をもぎ取り、今節中止の首位・神戸と勝ち点で並んだ。

(取材・文 竹内達也)
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