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テレビ観戦から一年後にニューヒーロー有力候補へ…C大阪の18歳・北野颯太は途中出場でアシスト記録

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ニューヒーロー賞候補に名を連ねるFW北野颯太

[9.25 ルヴァン杯準決勝第2戦 浦和 0-4 C大阪 埼玉ス]

 ニューヒーロー賞に名乗りを挙げた。セレッソ大阪のFW北野颯太は途中出場でダメ押しの4点目をアシスト。「もちろん狙っている」と同大会の若手選手に贈られる個人賞獲得に向けて意気込みを語った。

 セレッソ大阪U-18に所属していた高校3年生の北野は、2種登録で今季に臨んだが、シーズン開幕後に実力が認められてプロ契約を締結した。J1リーグでは14試合出場し、ルヴァン杯では9試合3得点をマークする。今月にはU-19日本代表としてU-20アジアカップ予選にも参加し、本大会出場権獲得に貢献。20日に帰国すると、中0日で21日の第1戦にもベンチ入りし、途中出場というタフさも見せつけた。

 成長著しい北野の勢いは止まらない。後半22分に出場すると、同35分に結果を残す。中盤でボールを奪い切ると、すかさず最前線にスルーパス。FWジェアン・パトリッキのカウンターを促し、ダメ押しの4点目をアシストした。この得点で勝利は決定的なものに。「最低限の仕事。結果という部分ではよかった」と謙虚に手応えを語った。

 テレビで観ていた舞台に一年後たどり着いた。C大阪は2年連続の決勝進出。昨シーズンは決勝で名古屋グランパスに敗れていた。北野は「テレビで観ていました」と明かす。「たぶんその(悔しい)思いは、自分よりあそこに立っていた選手が一番だと思います」と語る一方で、「だからといって、自分があの悔しさを感じていないというわけではない」と優勝へのこだわりも強調する。

「同じセレッソである以上、あのときは僕も悔しかった。今年こういうチャンスがあるので、そのピッチに立てるチャンスがあるということで、優勝したいという気持ちはあれを見ていたからこそ。(2017年に)優勝したときもテレビで観ていた。あそこに立ちたいなと思ったし、優勝への思いは強い」

 今大会で最も活躍した若手選手の一人だ。ルヴァン杯のニューヒーロー賞は、各試合において最も活躍が顕著であった21歳以下(2022年12月31日に満21歳以下)の選手を対象に投票される。北野も20日の途中経過で得票上位11名の一人に名を連ねた。

 だが、あくまで個人の活躍よりもチームの優勝が大前提だという。「個人としてももちろん狙ってる賞。だけどチームの勝利が一番で、それにプラスで取れれば」(北野)。自身の活躍でタイトル獲得という結果を残せば、間違いなく今大会のヒーローになれるはずだ。

(取材・文 石川祐介)
●ルヴァン杯2022特設ページ

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