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13年前の前回優勝は自身の生まれた年…神戸U-15、中学1年生MF里見汰福のパフォーマンスに監督も唸る

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[12.27 高円宮杯U-15決勝 広島JY 0-3 神戸U-15 味フィ西]

 ヴィッセル神戸U-15が前回優勝したのは13年前。MF里見汰福(1年)にとっては、奇しくも自身が生まれた年以来の優勝になった。13歳は「生まれた時に優勝したのは知らなかったけど、今は優勝の実感があるので、とても嬉しいです」とはにかんだ。

 育成年代の年齢差は、思った以上に差を感じさせることが多い。ただ里見のプレーからはそれを感じさせることはなく、ユニフォームの着こなしや試合後の堂々とした受け答えからも、とても中学1年生には見えなかった。

 チャンスを掴んでいた。MF濱崎健斗が負傷したことで先発に抜擢された準々決勝の名古屋グランパスU-15戦で先制点を含む2ゴールを決めると、準決勝のセレッソ大阪U-15戦でも先制点を記録。一躍、ラッキーボーイになっていた。

 首脳陣も大きな期待を寄せる。練習は常にAチームに帯同させると、普段の試合でも主に途中出場が多かったが積極的に起用するなど、成長を促してきた。そして今大会では、山道高平監督も「1年生だとは私にも思えないほどのパフォーマンスをみせてくれている」と唸るほど飛躍を遂げてみせた。

 小学生の時はジンガ三木スポーツクラブに在籍した里見だが、同時に神戸が運営するサッカースクールのスーパークラスにも通った。その縁もあって中学からはヴィッセル神戸U-15に入団。他の関西に本拠地を置くクラブからも誘いがあったが、子どものころからスタジアム観戦もしていた神戸にお世話になることにしたという。

 まだ中学1年生。まずは来年、この舞台に帰ってくることを最大の目標に置く。「自分には来年も再来年もある。またこのグラウンドに来て、活躍できるようにしたい」。来年は更に大きくなった姿で西が丘のピッチに立つ。

(取材・文 児玉幸洋)

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