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全少準決勝第1試合はPK戦

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[第33回全日本少年サッカー大会 準決勝 西が丘サッカー場]

第1試合
川崎フロンターレU-12(神奈川)2(4PK5)2名古屋グランパスU12(愛知)

Jヴィレッジで準々決勝までを行った第33回全日本少年サッカー大会は、準決勝から場所を東京の西が丘サッカー場に移して2試合が行われた。

第1試合はともにJクラブの下部組織である2チームが激突。昨年準優勝の名古屋グランパスU12がPK戦の末、2年連続の決勝進出を決めた。
川崎フロンターレU-12は2年連続2回目の出場。神奈川では近年注目株のチームだった。サイドや最終ラインの裏のスペースを丁寧につくプレーでFW瀬川ヤーシャ(6年)がフィニッシュするのが得点パターン。キッカーのDF粕川雄哉(6年)も制度の高いキックを前線に供給し、セットプレーも強みとなっている。
名古屋グランパスU12もつなぐ意識は高く、むやみにGKを蹴り上げたりしない。サイド、中央から前線のFW杉森考起(6年)とFW森晃太(6年)にわたると2人の卓越したスピードとテクニックで勝負する。

前半2度ゴールネットを揺らしながらノーゴールとされた川崎、執拗なサイド攻撃が実ったのは7分、中央で瀬川がダイレクトできっちりあわせ先制。その後名古屋の攻撃を人数をかけてプレスすることでしのいだが16分、一瞬のスキをつかれて森にゴールを許す。1-1で折り返した後半1分、ロングボールをGKにまかせた川崎DF陣の間から杉森が快速をいかしてボールを拾い、GKをかわして勝ち越しゴール。
川崎には痛い失点だったがめげない。後半8分、粕川のゴール左からの直接FKをFW岸晃司(6年)が頭であわせ同点。
その後延長戦に突入するもスコアは動かず決着はPK戦に。ともに5人ずつ全員が決めサドンデスに入った直後、川崎の6人目DF渡辺太一(6年)のキックがバーを叩いた。

どちらが勝ってもおかしくない試合。川崎は試合を通して有利に進めていたが時折集中力が切れる場面があり、PK戦に泣いた。
名古屋は最終ライン中央で相手にたびたびフリーにさせて失点した一方、相手のスキを効果的についてPK戦で笑った。

見る者だけでなくともに実力を認め合っていることは、PK戦後名古屋イレブンがすぐさま泣き崩れる川崎イレブンのもとに向かって健闘をたたえあったシーンからも明らかだった(写真)。

(取材・文/伊藤亮)

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