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[MOM4029]大阪府MF福本一太(阪南大高、1年)_大阪の中盤で存在感。自信持つ奪う力とパスも向上中

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MF福本一太(阪南大高、1年=アイリスFC住吉出身)は大阪府の中盤で存在感。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.6 国体少年男子3位決定戦 北海道 1-2 大阪府 真岡市総合運動公園 陸上競技場]

 自信を得る4試合となった。MF福本一太(阪南大高、1年=アイリスFC住吉出身)はMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、1年)とともに強豪・大阪府の中盤に君臨。坂元博晃監督(摂津高)からの厚い信頼を受けて全4試合で先発出場し、3位に貢献した。

 昨年度夏冬全国16強の阪南大高の1年生レギュラー。元々CBで守備力と体力に自信を持つ福本は、プリンスリーグ関西1部でフル出場を重ねながら成長を続けてきている。今大会は優勝チーム・神奈川県との準決勝で攻守に存在感。3位決定戦では4連戦の疲労もあって「いつもよりも身体は動いていなかった」と自己分析する。

 前半は自身のロストをきっかけにCKを与えて失点。だが、「後半気持ち切り替えて、後半は自分の特長を出せたと思います」と福本は頷く。福本のパスを起点とした攻撃から勝ち越し点を挙げた大阪府は試合終盤、チーム全体が鋭いアプローチを連発。MF森田将光(ガンバ大阪ユース、1年)は「全員で走り切ろうというのをみんなで言っていて、絶対に勝って大阪に帰るということも心掛けていました」と説明していたが、中でも福本は気持ちで走り、ボールを奪い、相手の反撃を封じて見せた。

 得意とする守備同様に光るのが相手のギャップへ差し込むパスだ。坂元監督はボールを奪う技術の高さに加え、パスの部分での成長を認める。「国体のところで奪うけど横パスとかセーフティーだった。チャレンジさせ続けて、きょうなんか良く(斜めへ)入れていましたね」。本人は「ここ(国体選抜)入っても技術とかはまだ全然下の方だったので、足下をもっとつけていきたい。止めて蹴るとかは中盤で求められると思うので、そこのミスをもっと少なくしたい」と満足していない。だが、前への意識が高まり、相手にとって危険なパスを通せるようになってきている。

 国体選抜での活動はこの試合で終了。福本は「大阪はパスのチームなので、ポジショニングとかも教わったりできて結構成長できたと思います。(国体での)手応えは、ちょっとはありました。この全国で良い刺激をもらえたので、阪南でも全国出れるように、自分が先輩に声かけてやって行けたらと思っています」と意気込む。

 そして、「エンゴロ・カンテみたいな選手を目標にしています。(プレーヤーとしても)もっと上に行けたら良いなと思います」。今年、阪南大高からFW鈴木章斗が湘南入りし、J1で先発も経験。その先輩に続くか。大阪府選抜の中盤の柱として存在感を放った1年生ボランチが、強豪・阪南大高で活躍を続け、より上のステージに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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