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[MOM4307]尚志FW網代陽勇(3年)_延長V弾も、注目FWに満足感無し。「もっともっとやらないといけない」

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延長前半7分、尚志高はU-18日本代表候補FW網代陽勇(3年=1FC川越水上公園出身)が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.3 インターハイ福島県予選準決勝 尚志高 2-0(延長)学法石川高 Jヴィレッジ]

 エースストライカーが延長戦で待望の1点をもたらした。0-0の延長前半7分、尚志高はU-18日本代表候補FW網代陽勇(3年=1FC川越水上公園出身)が先制ヘッド。交代出場左SB高田湊人(3年)の左クロスにファーサイドで反応し、飛び出したGKの手の上方で合わせた。

 この日、尚志は前半からクロスが再三上がっていた。網代は2トップを組んだFW桜松駿(3年)はともに中央に入ってしまうなど、ポジショニングが課題に。ハーフタイムにも、延長戦開始前にもその点を指摘されていた。

「2枚中に入って何本も上げてもDFにクリアされてしまっていた。1人がニアに入れていない、と言われていた。1人ニアに走って潰れて、その空いたスペースを2枚目で仕留めろとずっと言われました」

 味方の奮闘に応えることができていなかったが、それでも、ゴールシーンではポジションの取り方を意識して実践。「相手の裏に隠れて良いボールが飛んできたので、GKが出てきたのも見えたので、思い切り飛んでから叩いたら良いゴールが決まりました」。試合の中で改善し、値千金の1点に繋げた。
 
 網代は昨年度の選手権初戦で2得点。その後、U-17日本高校選抜候補、U-18日本代表候補に選出された注目ストライカーだ。この日、先輩FW染野唯月(現鹿島)のようにGKの上方からヘディング弾を決めたが、クロスからのヘッドは得意。裏抜けや巧みなターンからのシュートも魅力の万能型ストライカーだ。

 決勝点でヒーローになったが、本人に満足感はない。「(自分は)もっともっとやらないといけないと思います。1試合1点じゃ少ないと思うし、チームにまた迷惑をかけてしまうので、もっと点の取れるストライカーにならないといけない」と引き締めていた。

 インターハイの活躍が将来に繋がることを理解している。まずは県予選決勝で絶対に勝つこと。「明日しっかり勝って、全国の切符を手にして、また練習に取り組んで全国で活躍したいです」。決勝では1点ではなく、複数得点を取ることが自身のノルマ。エースストライカーが尚志をインターハイへ導く。


(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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