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松村優太との“静学同期対決”実現せず、全日本大学選抜MF井堀二昭「一緒に戦いたかった」

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全日本大学選抜のMF井堀二昭(東海学園大3年=静岡学園高)

[5.11 練習試合 U-21日本代表候補 0-2 全日本大学選抜]

 同世代の代表候補に負けられない意地もあった。練習試合でU-21日本代表候補を2-0で破った全日本大学選抜のMF井堀二昭(東海学園大3年=静岡学園高)は後半の35分間プレー。01年4月生まれで同代表に選ばれる資格もある井堀は「向こうはプロでやっている選手ばかり。強度や球際の部分では自分はまだ物足りないけど、ボールを扱うテクニックの部分では負けたくなかった」と、ダブルボランチの一角でゲームメイクした。

 3月のデンソーカップチャレンジサッカーでは東海大学選抜の一員として3位入賞に貢献。大会の優秀選手にも選ばれた。「東海選抜で3位になった結果が今回の全日本大学選抜につながったと思うし、素直にうれしかった。(9日の)柏との練習試合は初めての試合でコミュニケーションが合わない部分も多かったけど、今日の試合はうまくできたかなと思う」。東海選抜からのステップアップとなった全日本大学選抜で存在感を示した。

 19年度の全国高校サッカー選手権で静岡学園高の日本一に貢献した。1回戦の岡山学芸館戦では直接FK弾を含むハットトリックを達成。セットプレーから数々のゴールを演出したプレースキッカーは全日本大学選抜でもキッカーを務めた。「セットプレーのキッカーが決まっていなかったので、(CKになった場面で)自分が立候補みたいな感じで蹴ることになった」。得点に絡むことはできなかったが、キックだけでなく、「どんどんボールに絡むこと、積極的に縦パスを入れること」という自分の持ち味をアピールした。

 ケガのため不参加となったが、U-21日本代表候補には当初、井堀と静岡学園で同期のMF松村優太(鹿島)も選ばれていた。「(お互いの選出が決まってから)連絡は取っていなかったけど、親同士も仲が良いので『楽しみだね』と話していたみたい。(松村が)辞退になったけど、高校時代、一緒にやっていたし、一緒に戦いたかった」。今回は実現しなかった“同級生対決”だが、今後も同様のチャンスはあるだろうし、井堀がU-21日本代表に選出されればチームメイトになる可能性もある。

「こういうところで自分の持ち味を出していかないと、代表はもちろん選抜にも入れない。リーグ戦と選抜で自分の良さをアピールしていきたい」。そう力強く話した井堀はまずは目の前の東海学生リーグに向け、「選抜での経験をチームに帰って還元するのも、選ばれている選手の使命だと思っている」と誓った。

(取材・文 西山紘平)

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