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大学日韓戦MVPは文句なし!関学大FW木村勇大「自分の価値を証明しようと」大岩監督の前でパリ五輪代表へ猛アピール

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MVPを受賞したFW木村勇大

[6.25 大学日韓定期戦 全日本5-0全韓国 レモンS]

 3年ぶりの開催となった大学日韓定期戦で、大学の先輩にあたるFW呉屋大翔(現大分)以来、史上2人目のハットトリックを決めた全日本大学選抜のFW木村勇大(関西学院大4年=大阪桐蔭高/京都内定)は「素晴らしいメンバーがいる中で使ってもらっている以上、ゴールを決めて勝たせようと思っていたので、ハットトリックという形になって良かったです」と笑みをこぼした。

 文句なしのMVPだ。前半こそ、普段なかなか経験しない5バックで守る相手への対応に苦しんだが、トップ下のMF落合陸(東京国際大4年=柏U-18/柏内定)との距離感に意識を使うことで修正。すると後半11分にDF奥田勇斗(桃山学院大3年=G大阪ユース)の縦パスで前を向くと、GKも外して無人のゴールに流し込み、1点目を記録。

 さらに後半14分には落合と交代で入ったFW山田新(桐蔭横浜大4年=川崎U-18/川崎F内定)の左クロスにファーサイドで頭で合わせて2点目を奪う。そしてトドメは後半27分、またも山田の今度は右クロスにファーサイドに詰めた木村が押し込んでハットトリックを完成させた。

 国際試合は人生初。プレーの強度、判定基準などすべてが「新鮮で楽しかった」と振り返る。「普段はまったく緊張しないけど、試合前は久しぶりに空気が違ったので緊張しました。違う言語が飛び交っているのがすごい新鮮でした」。

 またバックスタンドには関東リーグに所属するチームの選手たちが動員されていた。「日本の大学を背負って出してもらったので絶対に負けられないし、自分の価値を証明しようと入っていました」。すべてを力に変えてプレーする貴重な経験もできた。

 貴重な経験は今後に繋げていきたい。大学4年生だが、早生まれのためにパリ五輪世代にもなる。この日の会場にはパリ五輪世代にあたるU-21日本代表を率いる大岩剛監督の姿もあった。

 先日、ウズベキスタンで行われたがAFC U23アジア杯は「意識的に」情報を入れないようにしていたという。「それをモチベーションに出来ればいいですが、見て悔しがって何かできるわけではないし、逆に喜んで成長できるわけではない。変に浮き沈みをなくすために気にしないようにしていました」。

 またモデルケースとしてプロ入りしてからすぐに代表入りしたFW林大地を挙げ、「パリを目指すのはもちろんですが、自分のやるべきことをやり続けることが近道かなと思うので、これからもやっていきたい」と自らの言い聞かせるように話す。

 もっとも内定する京都の強化部からも「大舞台で結果を残し続けることの重要性」を潜在的に刷り込んでもらっているという。近年、A代表でも結果を残し続ける大卒プレーヤーだが、次なる人材がしっかりと育っている。

■松本健一賞(MVP)
木村勇大

■優秀選手賞
中野就斗
齊藤聖七
パク・ジュンベ
キム・ゴノ

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