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[MOM819]甲南大FW原大貴(1年)_試合前からゴールの予感…貴重な勝ち点もたらす同点弾

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同点弾を決めたFW原大貴(1年=横浜FCユース)

[9.23 関西学生L後期第3節 大阪体育大1-1甲南大 J-GREEN堺]

 後期は3試合目にして初のベンチスタートになっていたFW原大貴(1年=横浜FCユース)だったが、試合前から得点を決められる予感があったという。

 出番がやってきたの1点ビハインドの後半18分から。すると同38分だった。MF中村陽紀(3年=阪南大高)のパスをエリア左で受けると、利き足とは逆の左足を振り抜く。これが豪快にゴールネットに突き刺さり、ドローに持ち込む貴重な同点弾になった。

 高校時代から“予感”がある時は常に決めてきた。「プレミアの試合でも、そういう予感があった時は決めていました。だから今日も入るなって。それを繋げられてホッとしています」。後期連敗スタートとなっていたこともあり、貴重な勝ち点1をもたらすゴールになったことで、安堵の表情を浮かべた。

 関西には強い覚悟を持ってやってきた。高校までを横浜FCのアカデミーで過ごしてきたが、過去を振り返ると、「めっちゃプロを目指したかというとそんなでもなかった」。自分の実力ではプロには行けない――。同期に世代別代表で活躍するMF山崎太新(現筑波大)がいたことも、少なからず影響があったという。

 ただ初めて進路を考えた時に頭に浮かんだのは、「やっぱりプロになりたい」という思いだった。中足骨の骨折で手術をしてしまったこともあって、大学の練習会にはなかなか参加出来なかったが、横浜FCの菊池彰人アカデミーダイレクターの伝手で紹介された甲南大に興味を持った。

「甲南の柳川監督がぜひ来てほしいと誘ってくれた。パスを繋ぐサッカースタイルは好きだったので、関西で頑張ろうと思いました」

 また大学を選ぶ際に重要と考えたのは出場機会。大学に進んだアカデミーの先輩たちが、なかなか試合に出られずにサッカーキャリアを終えて行く姿をたくさん見てきたことが頭をよぎったからだった。「今のところの試合も絡めているし、点も取れているので、狙いは合っていたなと思っています」。

 得点数は4。今季の1年生では最多の数字を記録しているが、「個人としては納得いっていない」と話す。「今季は10点を目標にしているけど、前期は3点にとどまった。めっちゃ悔しかったし、練習試合だと点が取れるけど、公式戦だとまだまだ少ない」。とにかく現状に満足することはない。

 目標とする選手を聞かれると、いつもハーランド(マンチェスター・C)と答えているという。「もっと決定力を上げて、シュートの本数も上げないと、FWとしてはやっていけない。両方をもっと上げたいなと思います」。明確になったプロになるという目標。向上心を持ち続けることで、それを叶える。

(取材・文 児玉幸洋)
●第100回関西学生L特集

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