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[MOM822]明治大DF林幸多郎(4年)_目指すはJリーガーと弁護士の二刀流…信頼厚い主将が骨折から復帰

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復帰戦ゴールを喜ぶDF林幸多郎

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.1 関東大学L第15節 明治大4-0早稲田大 浦安]

 復帰戦を自らのゴールで祝った。明治大は前後半1点ずつを決めて迎えた後半14分、エリア内に入り込んだDF林幸多郎(4年=鳥栖U-18/横浜FC内定)がGKヒル袈依廉(2年=鹿児島城西高)と交錯。林は自ら獲得したPKを、右隅の難しいコースに難なく蹴り込んでみせた。

「点を取りにいくことは僕の特長でもある。点を取れたのは凄く嬉しいです。PK負けが続いていたので、何かアクションを起こさないといけないということで、最近は毎日PKの練習をしていました。今日はその成果が出せたのかなと思います」

 常勝軍団の主将として最終学年を迎えた林だが、6月上旬に第5中足骨を骨折。夏場の離脱を余儀なくされた。ただその間、チームを客観的に見ることが出来たと振り返る。「アミノバイタルカップと総理大臣杯を負けたのは自分たちの甘さ。隙が出た大会だった。リーグ、インカレを優勝するためにはより厳しくやって行かないといけない」と責任感をより強くしている様子だ。

 大きな夢がある。横浜FCへの入団を内定させて、Jリーガーになる夢を叶えた林だが、もう一つ、「弁護士になる」という夢も追いかけ続ける。Jリーガーと弁護士の二刀流。「いい意味でも悪い意味でも注目される。より自分にプレッシャーをかけながらやっていきたい」。生半可な覚悟では出来ないことが分かっているからこそ、決意を固くしている。

「今は学生ですけど、プロは職業になるので、高い意識を持ってやっていかないといけないと思っています。勉強はある意味で趣味の範囲内になる。プロとして結果を出さないと勉強の部分も評価されないと思うので、まずはプロで活躍することが大事になってくるかなと思います」

 中断明けの初戦を快勝した明大はこれで後期リーグ3連勝。そして栗田大輔監督が「林はピッチの中に監督がいるようなので、凄く楽。チームとしては大きい。こういうことをしてほしいということをやってくれる。水が流れているような感覚がある」と信頼を語ったように、頼れる主将の復帰は、2年ぶりの優勝に向けた勢いをさらに加速させることになりそうだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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