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[関東]降格圏の早稲田大、順天堂大は揃って敗戦…札幌内定FW大森真吾「ここから全部勝たないと」

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シュートを放つFW大森真吾

 最下位の順天堂大は東洋大に0-1。11位の早稲田大は明治大に0-4。降格圏に沈む2チームは揃って黒星を喫した。勝ち点2差の10位・流通経済大も敗れたことがせめてもの救いだが、J1内定3選手が先発しながらも敗れた順大のFW大森真吾(4年=東福岡高/札幌内定)は、「ここから全部勝たないと、(2部に)落ちると思ってやっていかないといけない」と危機感を募らせた。

 Jリーグ内定選手として迎えた初の公式戦だった。8月6日の後期リーグ開幕戦で、約1年2か月ぶりの試合出場を果たした大森は、同月下旬から北海道コンサドーレ札幌の練習に参加。そこでしっかりとアピールに成功し、獲得オファーに繋げた。

「(システムの)一番頂点のところで考えていると言われていたので、どういうプレーをしようかと考えていた。だから入ってみてやりやすいというか、いいかもしれないという感覚はありました」

 内定が出るまではやはり不安があった。大学3年生の春まで順調にキャリアを進めていた大森だが、右足腓骨の骨折から連鎖した怪我は、卒業後の進路にも影響を与えようとしていた。

 そんな状況でも最初に声をかけてくれたのが札幌だったという。「もともとオファーを貰ったら行こうと決めていた」。怪我をする前から熱心に見てくれていた鈴木智樹スカウトとの信頼関係があったことも、迷いを吹き飛ばしたようだ。

 ただ今は札幌での将来を考えるよりも、順大でベストパフォーマンスをみせることに集中したいと強調する。名門・東福岡出身だが、当時はプロクラブからの関心が耳に入ることはなかった。そんな自分をプロレベルにまで鍛えてくれた大学への感謝を示すためにも、1部残留を置き土産にすることは最低条件と考えるからだ。

 リーグ戦は残り8試合。勝ち点を積み上げることで、順位を一つでの上に上げていくだけだ。「責任は感じている。ここから全部勝たないと落ちると思ってやっていかないといけないと思うし、とにかく勝つために見直していきたい」。後輩たちのためにも、J1内定選手は使命感を持って戦う。

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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