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昨年の東海リーグ得点王ボランチ、全日本選抜に急きょ追加招集のMF古長谷千博がアピール「チャンスだなとは思っていた」

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[3.21 第21回大学日韓定期戦 全日本1-0全韓国 駒場]

 スコアレスで折り返した後半、全日本大学選抜はMF坂岸寛大(新潟医療福祉大3年=横浜創英高)に代えてMF古長谷千博(常葉大3年=清水桜が丘高)を投入し、リズムの変化を求めた。

 すると後半に流れが一気に傾く。前半8分にDF高木践(阪南大3年=阪南大高)の得点で先制してからも全日本のペースは続き、古長谷も積極的なプレーでシュートチャンスを作り、相手の脅威になり続けた。

 ただ本人はあまり納得いっていない様子。「自分が出てから得点が入ったのは良かったけど、シュートを打って弾かれてしまった。点を取りたかったのが正直な思いです」。“分かりやすい結果”が何よりもほしかった様子だ。

「全日本に追加招集されるとは思っていなかったけど、チャンスだなとは思っていた。チャンスは作れたので、そこを見てもらっていればいいなと思います」

 急きょの招集だった。当初メンバー入りしていたMF井堀二昭(東海学園大3年=静岡学園高)がコンディション不良で参加を辞退。そこで同地区の古長谷に白羽の矢が立てられた。

 耳にしたのは合流前日の夜。ただ慌ただしく準備して乗り込んだ合宿地だったが、2年前の選抜候補メンバー合宿に参加した時に一緒だった選手も多くいたこともあり、すぐに馴染むことが出来たという。実際に合宿中に行った練習試合でも得点を記録。自信を持ってこの日を迎えていた。

 常葉大では1年生のころから10番を託され、昨年度はボランチながら東海学生リーグで12得点を記録して得点王を獲得した。当然早くからJクラブも注目しており、今春はJ2クラブのキャンプにも参加した。

 ただ古長谷自身はまだアピールが足りないと考えている。「自分はボランチと言ってもどんどん前に行くタイプ。ペナ付近で受けて、チャンスメイクが自分の一番の持ち味だと思っている。今年は得点王に加えて、アシスト王も狙いたい。誰が見ているか分からないという所では、(常葉大監督の)山西(尊裕)さんからも言われている。日頃の練習から意識してやっていければと思います」。東海L屈指のテクニシャンは、意識を高く保つことで夢を掴みに行く。

(取材・文 児玉幸洋)
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