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[関西]入学月にハット!阪南大新10番は“阪南のアグエロ”高卒Kリーグ挑戦も考えた1年生ストライカー金本毅騎

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1年生で10番を背負う阪南大FW金本毅騎

 阪南大の1年生で10番を背負うFW金本毅騎(うぃぎ、1年=C大阪U-18)が、開幕からスタメン出場を続けている。4月29日の第3節の桃山学院大戦では、前半21分に大学リーグ初ゴールを決めると、後半にも2得点を決めてハットトリックを記録。4節を終えて、得点ランキングで堂々2位につけている。

「大学に入ってから成長出来ています。一人で打開する能力とか、一人で打ち切って決めきるところを練習から意識しています。高校時代はあまり点が取れなかったので。(優勝した)クラブユースも1点しか決められなくて、FWらしい仕事が全くできなかった。年間を通しても結果が出ず悔しい思いをしてきた。FWの相方(木下慎之輔)もトップ昇格したので、悔しいもあるし、全然まだまだやなという気持ちです」

 高卒でプロになるという夢を最後まで追い求めた。昨年6月にセレッソ大阪でトップ昇格が叶わないことが分かってからも、J3・愛媛FCの練習に参加するなど、Jクラブ入りを模索。さらに両親の母国で、自身も国籍を持つ韓国のKリーグ2に所属する金浦FCを紹介されたことで、今年1月にはキャンプにも参加した。

 しかし諸事情が重なり、思うように話は進まなかったという。「いろいろあって無理となったときに、ユースの監督に阪南大学はどうだと紹介された。正直、(大学サッカーは)全く考えていなくて。レベルとかではなく、高卒でプロになると今までやってきたので、すごくショックだったけど、そんな暇もないので、すぐに切り替えました。自分を受け入れてくれた大学に感謝しています」。

 阪南大では入学早々に10番を託されることになった。エースナンバーは元来、MF脇坂泰斗(川崎F)らが背負った14番だが、10番ももちろん期待の番号だ。「阪南の10番を背負っていることを意識しながらプレーしたい。貰った時は嬉しかったけど、すごいプレッシャーもあった。でも自分のためにはいいかなと思いました。1年生でもしっかりと点を取って、周りから認められたいです」。

 将来的には日本への帰化も考えているという。そして日本代表でプレーすることを夢にしていくつもりだ。憧れはポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ(バルセロナ)や元アルゼンチン代表FWのセルヒオ・アグエロ氏の名前を挙げる。「阪南のアグエロ?よろしくお願いします」と満更でもない様子で笑顔をみせたルーキー。新たに設定した4年後のプロという目標に向け、まずは好スタートを決めている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第101回関西学生L特集

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