beacon

[大学]今季J入り34名、“プロ予備軍”揃う関東1部L11日開幕

このエントリーをはてなブックマークに追加
 JR東日本カップ2009 第83回関東大学サッカーリーグ戦前期が11日、西が丘サッカー場(東京)で開幕する。これに先立って6日、東京都のJFAハウスで記者発表会見が行われた。

 同会見には昨年度の関東大学サッカー1部リーグ優勝の流通経済大・中野雄二監督と昨年度の全日本大学サッカー選手権優勝の中央大・佐藤健監督、今季関東1部リーグに復帰した慶應義塾大・イ・ウヨン監督、東海大・今川正浩監督の各大学指揮官と、リーグに所属する選手の代表として、流通経済大のGK林彰洋(4年=流通経済大柏高)と神奈川大のFW三平和司(4年=秦野南が丘高)、元湘南ベルマーレの慶應義塾大MF中町公祐(4年=高崎高)の全日本大学選抜3選手も出席。新シーズンへの豊富を述べた。

 林や司令塔・MF千明聖典(4年=流通経済大柏高)、U-20日本代表DF山村和也(2年=国見高)らどこよりも厚い選手層を備える流通経済大が今年も関東1部リーグ優勝候補の筆頭。中野監督は「昨年の4年生13名がJ1、J2、そして韓国Kリーグでプロに昇格しましたが、今年のチームの方が強いと思う。どのポジションにも優秀な選手が揃っている。今年はリーグ戦、全国大会での優勝と天皇杯でJチームを倒してベスト8まで進みたい」と宣言した。
 「よいチーム=強いチーム」をスローガンに練習以外の面からチームを磨き、日本一に輝いた中央大の今年のスローガンは「自分で考える=大人になる」。佐藤監督は「春の名古屋遠征では8試合戦って1分を除くと全て勝利。悪いときでも頑張る選手が出てきた」と開幕へ向けて手ごたえをつかんでいる様子。中盤の核・MF村田翔主将(4年=F東京U-18)ら全員サッカーで31年ぶりのリーグ制覇を目指す。

 ただし、今年の関東リーグは例年以上に混戦模様。優勝候補は昨年タイトルをとった両校だけではない。昨年度の天皇杯でJ1王者の鹿島をあと一歩のところまで追い詰めた国士舘大(昨年度リーグ2位)は主力だったMF柏好文(4年=韮崎高)ら当時の3年生が最上級生となった。また昨年度の全日本大学選手権準優勝の筑波大は中盤を中心にメンバーが揃う。大学屈指のアタッカー・三平擁する神奈川大に潜在能力の高い選手が揃う専修大、そして07年度日本一の早稲田大、明治大、法政大、駒澤大と昨年中位に沈んだ名門校の巻き返しが期待される。

 2部からの昇格組も実力派だ。7年ぶりの1部復帰を果たした慶大は、湘南でJ通算66試合に出場している絶対的司令塔・中町に清水の特別指定選手・MF河井陽介(2年=藤枝東高)ら昇格組のメンバーとしては十分な布陣。イ・ウヨン監督は「近年これだけのメンバーが揃ったことはない」と布陣に自信を見せている一方で「現時点では(12チーム中)11位。チャレンジ精神を持って戦いたい」。また、かつての強豪復活を期す東海大の今川正浩監督は「自分たちは(今年2部落ちした2チームよりも下の)14番目だぞ、現実を見ろよ、と選手に話している。チームワークで戦いたい」と謙虚な姿勢ながらも、2年ぶりの1部での戦いへ向けて闘志を燃やしていた。

 関東大学リーグ(2部も含む)からはFW渡邉千真(早稲田大→横浜FM)、MF三門雄大(流通経済大→新潟)ら、今季34名がJリーグ入り。“プロ予備軍”たちの「個」にも注目のリーグの結果は果たして?


関東1部第1節の日程は以下の通り
【第1節】
[4月11日](西が丘)
国士舘大(12:00)慶應義塾大
流通経済大(14:20)東海大
[4月12日](平塚)
中央大(11:30)神奈川大
筑波大(13:50)早稲田大
(多摩)
専修大(11:30)法政大
明治大(13:50)駒澤大

(取材・文 吉田太郎)

TOP